2024年で最も読まれたコンテンツBEST20を一挙発表! そして2025年のWMが「コミュニティ化」を目指す理由
皆様、明けましておめでとうございます。2025年も宇都宮徹壱ウェブマガジンをよろしくお願いいたします。
年末年始は、しばしサッカーの現場から離れることとなった。2024年最後の現場取材は、12月14日の中村憲剛引退試合。天皇杯はとっくに終わり、クラシエカップも高校サッカーも結果をチェックするだけ。久しぶりにのんびりとした年末年始を過ごすこととなった。
大晦日と元日は夫婦そろって、都内にある実家の母と過ごすこととなった。母の部屋には、私がフリーランスになって間もない頃にプレゼントした、額入りのプリントが飾られていたので、思わず撮影。初めてバルカン半島を旅した1997年、スロベニアのリュブリャナで出会った玉子売りの少女を見て、28年の時の移ろいを実感する。
かくして新しい年を迎えたわけだが、最近は正月をのほほんと迎えるのではなく、残り少なくなったキャリアのカウントダウンを意識するようになった。そんな中、今年はどういうテーマをもって、当WMを運営していくのか? 2025年の年頭コラムは、この件について語っていくことにしたい。
その前に、まずは2024年に当WMで最も読まれたコンテンツBEST20を、コメント抜きでご紹介していきたい(無料公開を除く)。実は今回のランキング、本稿を執筆する大きなきっかけとなっている。
■2024年の宇都宮徹壱WMで最も読まれたのは?
1位 あえてヤンマースタジアム長居でホームゲームを行わない理由 「一般社団法人から見た」セレッソ大阪のスポーツ事業<1/3>
2位 覚悟が求められるのは降格するクラブだけか? 現実味を帯びてきたJ3/JFLの入れ替えを考える
3位 【全社速報】取材者にもトラブル発生! 関東勢4クラブが滋賀を去る<2日目@水口>
4位 クラブ名は? オレンジは? アルディ&ミーヤは? 「黒船」レッドブルはJリーグと大宮をどう変えるか
5位 「忖度しない」黒田剛監督とFC町田ゼルビアへの想い 「5つのJクラブ強化に携わってきた男」唐井直<2/3>
6位 「チーム自体はいい方向に向かっている」といえる理由 3代目社長、小澤修一が重視する「山雅らしさ」<1/3>
7位 もしもFC町田ゼルビアがJ1優勝を果たしたら 現実味を帯びてきた「もしゼル」への心の準備
8位 【全社速報】開幕から波乱続出! 滋賀開催なのに関西勢が全滅<1日目@水口>
9位 なぜ新スタジアムのビジター席に屋根がないのか? モンテディオ山形が推し進める「生存戦略」<1/3>
10位 FC今治の好調の理由は確認できなかったけれど アウェイの地での山雅サポーターに安堵した話
11位 移籍動向の噂アカウントは潰れてほしい! 月イチ連載「大人になった」中坊コラム
12位 ビジネスに舵を切った岡田武史は今治に何を残したか? リスタートから10年! FC今治J2昇格座談会<3/3>
13位 自治体の税金を使わせる「税リーグ」という批判への回答 Jリーグはスタジアム建設にどう関わってきたのか<2/3>
14位 「フロント業務一筋」を決意させたソリさんの偉大さ 3代目社長、小澤修一が重視する「山雅らしさ」<2/3>
15位 黒田サッカーが叩かれるのは「単なるやっかみ」? 【町議】FC町田ゼルビアを議論する座談会<1/3>
16位 黒田発言炎上と町田のヒール化はメディアの責任? 【町議】FC町田ゼルビアを議論する座談会<3/3>
17位 広島と金沢と長崎、それぞれの土地に新スタができた背景 Jリーグはスタジアム建設にどう関わってきたのか<1/3>
18位 5位ではなく4位でプレーオフを迎えたことの重み(2024年12月1日@サンアル)
19位 ビッグアーチとは真逆の発想だった「街なかスタジアム」 小谷野薫(元サンフレッチェ広島代表取締役社長)<1/3>
20位 なぜ寮母の山本志穂美はクラブオーナー兼社長となったのか 高知ユナイテッドSCの知られざる「細うで繁盛記」<1/2>
■多く読まれるコンテンツとレスポンスがあるコンテンツ
当WMは2016年7月からスタートしており、今年で10年目を迎える。これだけ長くやっていれば、「どんなコンテンツが読まれるのか」あるいは「どんな内容に反響があるのか」という傾向は、ある程度は把握しているつもりだった。
2024年に関しては、もちろん読みが当たったものもある。昨年はまず、FC町田ゼルビア(と黒田剛監督)が注目の的であった。それから松本山雅FCも、底堅い鉄板コンテンツとなっていた。
それ以外では、当WMの強みであるハーフウェイカテゴリー、そしてスタジアムに関する記事にも、一定以上の支持があった。ところが昨年、最も読まれたのは「あえてヤンマースタジアム長居でホームゲームを行わない理由」。取材対象者は、一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブ代表理事の村山勉さんである。
内容そのものは興味深いものであったが、まさかこれが1位になるとは想像もしていなかった(逆に「これは読まれるだろう」と意気込んだインタビュー記事は圏外となっていた)。
書き手として、モチベーションをかき立てるものは、大きく3つある。①多く読まれること、②レスポンスがあること、③長く読まれること。このうち、ネットメディアや個人メディアが重視しているのが①と②である。
確かに、多く読まれることは重要。けれども村山さんへのインタビューは、XなどのSNSで言及されるほどはほとんどなかった。ならば、レスポンスがあるコンテンツは何だったのか? すぐに思いつくのが、昨年から始まった月イチ連載「マスコットに救われた話(マス救)」。ただし昨年9本出した「マス救」は、20位までのランキングにひとつも入っていない。
多く読まれることと、読者からレスポンスがあること。果たして両立はできないのだろうか?
■2025年のWMは「会員とのタッチポイントを増やす」
その答えを探るべく、2025年のWMは「コミュニティ化」に取り組もうと思う。
ランキングからも明らかなように、これまで私が確信をもってお届けしてきたコンテンツと、読者の反応(数字や反響)は必ずしも合致しない。そのギャップを埋める打開策として、まずトライするのが「会員とのタッチポイントを増やす」というもの。具体的には、WM会員とのコミュニケーションの場を定期的に設定することである。
そもそも、当WMを購読されている会員の皆さんの多くは、一方的なコンテンツの受容ばかりを求めていないのではないか──。最近、そんなことを考えるようになった。スマートフォンを立ち上げれば、いくらでも(しかも無料で)サッカーに関する情報を摂取することができる。
そんな中、月額税込みで990円を支払ってくださる会員の方々は、日々更新されるコンテンツだけではない「何か」を求めているのではないか? だとしたら今年は、その答えを探すことに注力したい。それほどの時間と予算をかけず、新しいチャレンジを繰り出せることこそ、個人メディアの強みである。
そんなわけで、2025年のWMは「コミュニティ化」を打ち出すことにした次第。その手始めとして、1月11日の土曜日に「2025宇都宮徹壱WMオンライン新年会」を開催する。以下、会員限定(会員外の方は、この機会に入会をご検討いただければ幸いです。詳細はこちら)。
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