クラブ名は? オレンジは? アルディ&ミーヤは? 「黒船」レッドブルはJリーグと大宮をどう変えるか
1993年の開幕から31年。Jリーグは今、変化の時代を迎えつつあるのではないか? 今週座談会を掲載した、FC町田ゼルビアの躍進も、そう考えれば合点がいく。人間の31歳といえば、男女問わず成熟期である反面、体質や体型の変化が始まる年代でもある。Jリーグもまた、同様のことが言えるのかもしれない──。
そんなことを漠然と考えていたら、レッドブルの大宮アルディージャ買収が「大筋合意」とのニュースが飛び込んできた。以下、7月27日の共同通信からの引用。
オーストリアの大手飲料メーカー、レッドブルがNTT東日本からサッカーJリーグ3部(J3)の大宮を買収することで大筋合意したことが27日、関係者の話で分かった。両社は近く最終契約を結び、8月にも正式に発表する見通し。
レッドブルはオーストリア1部のザルツブルクなど欧州にもサッカークラブを持ち、自動車レースの最高峰F1にも強豪チームを保有している。Jリーグ参入で日本での知名度を高める狙いがあるとみられる。
現在、レッドブル傘下のサッカークラブは、以下の5クラブ。
・FCレッドブル・ザルツブルク(2005年から。かつてのSVアウストリア・ザルツブルク)
・ニューヨーク・レッドブルズ(2006年から。かつてのメトロスターズ)
・RBライプツィヒ(2009年から。かつてのSSVマルクランシュタット)
・FCリーフェリング(2012年から。かつてのUSKアニフ)
・レッドブル・ブラガンチーノ(2020年から。かつてのCAブラガンチーノ)
ちなみに2008年には、アフリカに「レッドブル・ガーナ」を設立したものの、経営が上手くいかずに14年に売却している。ここに来年、大宮は6番目のクラブとして加入。私の認識する範囲内では、大宮サポーターの多くが、この動きに好意的であるように感じられる。そんな中、以下の4つの疑問が浮かんだ。
1)レッドブルはなぜ、21世紀になってサッカー界に参入したのか?
2)レッドブルはJリーグ参入に、どのようなメリットを感じているのか?
3)レッドブル参入はJリーグに、どのようなインパクトを与えるのか?
4)レッドブル傘下になったことで、大宮はどう変わっていくのか?
果たして、レッドブルという「黒船」はJリーグに、そして大宮に、どんな変化をもたらすのだろうか? この疑問に明快に答えていただけるのは、オーストリアとJリーグ、両方をよく知るモラス雅輝さんをおいて他にはいまい。以下、オンラインでのインタビューを再構成してお届けする。
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