宇都宮徹壱ウェブマガジン

FC今治の好調の理由は確認できなかったけれど アウェイの地での山雅サポーターに安堵した話

 45日の地方取材から戻ってきた。先週のコラムでも触れたように、今回はJリーグとJFLの試合開催に合わせて、神戸と今治と高知を巡る旅。ヴィッセル神戸のホームゲームについては、こちらに書いたとおりだ。

 現在、J32位をキープしているFC今治、そしてJFLで首位を走る高知ユナイテッドSCについては、いずれ他メディアでも掲載する予定だが、今回は少し違った視点から旅のエピソードを振り返ることにしたい。それは914日、今治のアシックス里山スタジアム(アシさと)に訪れた、松本山雅FCのサポーターについてである。

 神戸で1泊していた私は、その日に今治へ移動。当初は高速バスで、5時間かけてダイレクトで向かう予定だった。ところが、朝イチのバスのチケットは売り切れ。結局、福山から高速バスでしまなみ海道を渡ることにしたのだが、福山まで新幹線で移動するのはビジネスっぽくて味気ない。そんなわけで、神戸から山陽本線で2回乗り換え、3時間34分をかけて移動することを選択。その間、ゆっくりと変化する車窓の風景を楽しみながら、開放的な気分で執筆を続けていた。

 福山から今治までは、高速バスの「しまなみライナー」が1時間間隔で出ている。駅前のお好み焼き屋でランチをいただき、さてバスに乗車しようと思ったら、山雅のユニを着た若い男性サポーターの姿が。キックオフは19時なので、まだ6時間もある。随分と気合が入っているなと思いながら、私もバスに乗車することになった。

 今治に到着後も、さまざまな場所で山雅のサポーターと遭遇した。ホテルのフロントで、コンビニで、そしてスタジアムに向かうバス停で。アシさとのビジター席が、びっしりと山雅カラーで埋め尽くされていたのも、ちょっとした驚きだった。松本と今治の距離感、そしてJ3というカテゴリーを考えると、これは実に驚くべきことである。

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