宇都宮徹壱ウェブマガジン

Jリーグとリクルート、そして川淵三郎と江副浩正 ロング・アフターワード(長いあとがき)<7/8>

 125日発売の新著『異端のチェアマン 村井満、Jリーグ再建の真実』。今月6日、いよいよ徹壱堂での先行予約販売をスタートさせることとなった。

 徹壱堂は私の個人ECサイトで、新しい書籍が出版されるたびに先行予約販売をしている。版元によって「委託販売」の場合もあれば「買い取り」の場合もあるが、多少の値引きで仕入れても郵送費を差し引けば、決して旨味のある商売ではない。

 むしろ目的は別のところにあって、大きく3点。すなわち、本書への関心度のリサーチ、ファンとのコミュニケーション、そしてプロモーションである。

 今回、先行予約販売は2回行い、それぞれ50冊を入荷した。結果は、1回目が2時間半の「瞬殺」。2回目は少し時間がかかったが、それでも3日間で完売した。個人のECサイトで、定価2430円の書籍が100冊も売れたのだ。私自身、かなりの手応えを得ることができた(3回目の予約販売については、もう少しお待ちいただきたい)。

 さて、新著出版の知られざるサイドストーリーをお伝えする当連載も、残り2回となった。企画の吟味、村井さんへのプレゼン、版元探し、そして関係者への取材。ここから先の作業といえば、執筆とゲラチェックということになる。

 執筆やゲラチェックそのものは、実に地味な作業であり、決してドラマティックなものではない。とはいえ、実際に読者の皆さんが目にするのは、筆者による入魂の執筆と編集者による校正で磨き上げられた文章。完成までの間、著者と編集者との間にどんな葛藤があったのか、再現してみるのも悪くはないだろう。

(残り 4889文字/全文: 5541文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ