「勝ち負け以外のスポーツの話」に勝機はあるか? 「アスリートを支援」する若き経営者の試み<3/3>
■「ゼタバイトの時代だからこそ、スポーツには可能性がある」
──話をICEBERGに戻したいと思います。新しいメディアを立ち上げるにあたって、五勝出さんのnoteの中に情報過多を示すくだりがありました。そこで出てきた「ゼタバイト」という単位を初めて知ったのですが、1ゼタバイトが世界中の砂浜の砂粒の数。で、2020年には「35ゼタバイトの情報が流れる」というくだりを読んで寒気がしましたね(笑)。そうした中で、われわれは情報発信をしているという。
五勝出 今の学生なんかに話を聞くと、同じTV番組とかYouTubeとかを楽しむことって、ほとんどないみたいです。有名無名を問わず、短時間のTikTokとかInstagramを浴びるように見ている。でも同じ時間を映像に費やすんだったら、単なる暇つぶしではなく、記憶に残るものや感動できるものとかがあってもいいのではないか? そう考えるようになりました。
──そうして考えた時、同じ時間を国民的に共有できるコンテンツって、スポーツくらいしかないですよね。あとは、スキャンダルの記者会見とか(笑)。
五勝出 本当にそう思います。去年のカタールでのワールドカップでも感じましたが、スポーツのチカラって絶対にありますよね。もちろん音楽とかアニメとか、いろいろなエンタメがあって、それぞれに人を引き込むチカラはあると思います。ただしスポーツの場合、どちらが勝つかわからないという魅力がありますよね。だからこそ、リアルタイムで視聴する意味がある。ゼタバイトの時代だからこそ、スポーツには可能性があると感じます。
──話は戻るんですけども、スポーツの話題っていうと、やっぱり勝利者や記録やタイトルじゃないですか。もちろん重要なことではあるんですが、そればかりだとメディアとしての広がりが感じられなくなりますよね。今のスポーツ系ネットメディアは、数字を追いすぎるあまり、同じようなニュースが横並びになって久しい。そうした現状を打破せんとしているのが、このICEBERGだと思うんですが、どこに勝機があると考えていますか?
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