【ニュース】Jリーグ、第4回社員総会及び実行委員会を開催。「どのエリアでもいい選手がまずは地元のクラブに魅力を感じてそこから世界のサッカーを見るというような、サッカーの世界では当たり前のことを日本国内でもしっかりと見せていけるようにしていかないといけないよね、という事をみんなで話をしました(野々村チェアマン)」
12月13日、Jリーグの第4回社員総会及び実行委員会を開催し、その後WEB上で記者会見が行われた。
今回の社員総会及び実行委員会では2023年度の予算が決議されたほか、2023度の事業計画などが発表された。
■2023年度予算 (単位:百万円)
科目 | 2022予算 (A) | 2023予算(B) | 差額(B)-(A) | |
受取会費 | 1,362 | 1,374 | 12 | |
協賛金収益 | 5,499 | 5,439 | ▲60 | |
Jリーグ主管試合入場料収益 | 160 | 196 | 36 | |
公衆送信権料収益 | 19,309 | 19,239 | ▲70 | |
商品化事業収益 | 918 | 315 | ▲603 | |
映像事業収益 | 2,400 | 1,188 | ▲1,212 | |
データ事業収益 | 433 | 227 | ▲206 | |
ライツ事業収益 | 576 | 493 | ▲83 | |
その他 | 1,289 | 1,272 | ▲17 | |
経常収益計 | 31,945 | 29,743 | ▲2,202 | |
① 事業費 | 33,587 | 29,522 | ▲4,065 | |
リーグ運営経費 | 2,562 | 2,759 | 197 | |
クラブへの配分金 | 15,191 | 11,444 | ▲3,747 | |
映像事業費用 | 1,921 | 853 | ▲1,068 | |
データ事業費用 | 357 | 175 | ▲182 | |
商品化事業費用 | 518 | 274 | ▲244 | |
新型コロナウイルス対応費 | 1,460 | 726 | ▲734 | |
その他 | 11,579 | 13,290 | 1,711 | |
② 管理費 | 631 | 978 | 347 | |
経常費用計(①事業費+②管理費) | 34,218 | 30,500 | ▲3,718 | |
当期経常増減額 | ▲2,273 | ▲757 | 1,516 | |
当期経常外増減額 | 0 | 0 | 0 | |
当期一般正味財産増減額 | ▲2,273 | ▲757 | 1,516 | |
一般正味財産期首残高 | 5,543 | 6,045 | 502 | |
一般正味財産期末残高 | 3,271 | 5,288 | 2017 | |
指定正味財産期首残高 | 34 | 38 | 4 | |
指定正味財産期末残高 | 34 | 38 | 4 | |
正味財産期末残高 | 3,305 | 5,326 | 2,021 |
※ 百万円未満を四捨五入。端数調整なし。
2023年予算の概要は以下の通り。
■2023年予算の概要
1.2023年はコロナ対応は一定程度継続しながらも、今後新たな2つの成長テーマをベースにJリーグ全体の成長を促進する
2.テーマの一つである「トップ層がナショナル(グローバル)コンテンツとして輝く」ために、均等配分金に重きを置いた配分構造から、これまで以上に成長を促進するための競技成績やファン増加などへの結果配分へシフトする
3.もう一つのテーマは「60クラブがそれぞれの地域で輝く」。各地域での露出拡大のための15億円の予算確保と、これまで以上にクラブをサポートする部署を設置
4.保守的な収益見込みを踏まえての赤字予算の縮小と上記方針によりクラブへの均等配分金額は減少するも、今後の成長戦略の動向によりクラブへの配分原資とJリーグ全体の成長原資を確保していきたい
※上記方針の変更により、柔軟なクラブ経営を可能とするため、23年度はクラブライセンスの財務基準を再度特例措置とし、猶予期間を24年度までに1年延長する(23年度:債務超過判定対象外、24年度:債務超過額増加と新規発生は不可・3期連続赤字1期目)
会見の冒頭、野々村芳和チェアマンが次のように挨拶した。
○野々村芳和チェアマン
今日は最後の実行委員会・社員総会でした。ワールドカップで改めてサッカーの威力を感じさせてもらいました。どのワールドカップでも同じですが、これを次にどう生かしていくのか多くの実行委員の皆さんと様々な場面で会話をさせていただきました。
日本代表チームがドイツ代表やスペイン代表に勝ったことは、Jリーグが始まった30年前には考えにくいことだと思いますが、30年経ってこういう結果を出したと-戦い方などのサッカー面はおいておいても-しっかり結果を出したことについては素直に日本サッカーの成長だと思っています。
かつJリーグは10チームで始まりましが今は60クラブ近くになりJ1からJ3までできて、今回の代表選手の中にもJ3やJ2を経験した選手がワールドカップのピッチで結果を出していると。かつ現在J1でプレーしている選手がワールドカップで活躍してくれた事は、Jリーグとしても1つの結果を出すことができたんじゃないかと思います。
とは言うものの、次のワールドカップや2050年のワールドカップ優勝をリアルに実現するためにも、現在のJリーグがどれだけ魅力的に映るのかという所をリーグとしてクラブとしてもみんなでそこは協力してやっていかないとけないと思います。大都市圏にあるクラブで始まったJリーグではありますが、今現在全国いろいろな所にクラブがあって、その地域からすごい選手が出てくる可能性も当然ながらあるわけで、どのエリアでもいい選手がまずは地元のクラブに魅力を感じてそこから世界のサッカーを見るというような、サッカーの世界では当たり前のことを日本国内でもしっかりと見せていけるようにしていかないといけないよね、という事をみんなで話をしました。
シーズンが終わったというものの、実行委員やクラブからすると今が一番いい時期というか、選手の補強などもありますが、来シーズンに向けてまだ一度も負けていないというか希望に胸を膨らませながらいい時間をすごしていただきたいなと今日の会議の中でもコメントさせていただきました。みんなでいろいろと話をしている事は、今までも継続して話をしてきたことを、今日もう一回みんなで意識合わせをしました。