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2024年の入場者数の進捗状況について「(Jリーグすべての)公式戦を合わせると1,200万人を超えるような着地見込みになっています(マーケティング部・鈴木氏)」2024年10月Jリーグ理事会後の会見より(1)

10月29日、Jリーグの理事会が行われ、理事会後に記者会見が行われた。

会見の冒頭、20日に発表された入場者数の状況(2024明治安田Jリーグ リーグ戦史上最多入場者数を更新!)についてJリーグマーケティング部・鈴木章吾氏が説明を行った。

〇マーケティング部・鈴木章吾氏
私の方からは入場者数の進捗状況についてご報告させていただきます。
10月20日にプレスリリースさせていただきましたが、20日時点でリーグ戦における最多入場者数を更新しています。これまでの最多が2019年でしたがコロナ禍を経て2019年を超える状況を作れています。

理事会後記者会見配布資料より

27日時点での試合の消化率は91%で最終盤戦に差し掛かっていますが、27日時点では1,060万人となっています。この数値は前年比で112%、2019年比で108%という進捗です。
J1からJ3までの合算での平均でも1万人を超えていて、前年比で113%、19年比で105%となっています。

また今年はTHE国立DAY、国立の開催試合を合計13試合行っております。9月末時点で12試合が消化済みですが60,9万人、平均5.1万人ということで、全体の入場者数のうち5,7%を占めています。

今季の着地見込みですが、リーグ戦合計ではJ1が20チーム編成となりまして38節まで続きますので1.100万人台中盤から後半の見込みです。昇格プレーオフやルヴァンカップ、FUJIFILM SUPER CUPなどの公式戦を合わせると1,200万人を超えるような着地見込みになっています。

理事会後記者会見配布資料より

推移を現したグラフになりますが、どういったタイミングで増やせているのかを現しているグラフとなっています。
赤枠が今年の数字、グレーが2023年、黄色が2019年となります。
3つの線を比較すると、4~5月のGWからGW開け、7~8月の夏休み期、9月のシルバーウィークの時期、こういった一般的に人々が動きやすい可処分所得が増えるような時期で集客の山がきっちり作れていると、これが2023年や2019年と比べても大きな山になっているのが一番の要因と考えています。

なぜこういった山が作れているかと申し上げると、端的に申し上げるとこの間のローカル露出の強化のプロジェクトをやってきて各地域で露出が増えて関心が高まった状態をここ1~2年で作れていたと思います。そこに対して今年リーグも伴走する形で夏休みやGWに注力試合を設定してもらって、その高まった関心を注力試合で取り込むという集客の型が機能していることが大きく数字を積み上げられている要因かなと思っております。

今申し上げた通り全体像を照らし合わせて書かせていただいたものになります。

理事会後記者会見配布資料より

1つは入場者数好調の要因としては、レギュレーションの変更が大きいと思っております。J1は今年から20クラブの編成になる、J2昇格プレーオフ導入もありJ3も終盤戦にかけて盛り上がりを見せています。

2点目としては、先ほどお伝えした通り全体として露出が増えています。特にローカル露出量は昨年比で150%くらいの水準になっていて、さらに新聞、雑誌、WEBの露出も比例して増やせています。ここ数年でJリーグや各クラブへの関心が高められていると思います。2021年くらいまでは年々関心が低下している状況でしたが、ここ2年ほどはtoC・ファン・サポーター向けの投資も少し増やしましてある程度はまっていては、我々が定点観測しているナインセグ調査というものがあるのですが、直近1~2年くらいで100万人くらいの関心度の向上を高められているんじゃないかと思います。

3点目が先ほども触れましたTHE国立DAYで、昨年が8試合、今年が13試合に増やしていて、60万人を超えるような集客の実績となっています。国立は例えば町田や東京Vのような昇格効果の底上げ効果がある中でさらに国立開催試合を掛け算することによって、この2クラブは前年比で200%を超える集客となっていて、昇格と国立の掛け合わせも非常に大きいのかなと捉えています。

4点目、クラブサポート本部の旗振りによって、注力試合が設定されることが増えたことが挙げられます。特にその傾向が顕著なのがJ2で、大分が2.8万人を集めたり、清水が国立は5.6万人集めたのが代表例となっています。ローカル露出が増えて注目が高まり、注力試合で取り込むという型が確立されたことが大きいと思います。

5点目が新スタジアムの効果です。広島が前年比1.6倍、金沢が1.3倍、長崎はまだ新スタジアムで2試合しか消化していませんが、それぞれ1,9万人、1,8万人とほぼほぼ満員の状況が作れています。おそらく来シーズンにかけてもこういった新スタジアムの効果は継続するんじゃないかととらえています。

最後6点目が、リーグが主導する施策になりますがリーグデジタル投資を強化しています。
デジタル広告の出稿を強化したり、JリーグIDがありますのでユーザー向けの新規来場施策や、外部IPを使ったコラボ施策、新規向け、離反層向けといったセグメント別のコンテンツ制作に今年注力しておりまして、その成果も通年を通してありました。

1つの要因で作れているというよりは、複合的な要因で成果につながっているかなと思います。


〇野々村芳和チェアマン
「今の話(観客動員)に加えて言うと、メディアの皆さんも含めて、サッカーやJリーグをどう国内外の多くの人に届けていって、一緒に魅力的なものとして育てていくかがすごく大事だと思います。その循環が上手く回り始めているという証拠だと思います。僕が言いたいのは皆様にも感謝するとともに、より多くの人を楽しませていけるようなリーグになっていかないといけないなと、これからもよろしくお願いしますとお伝えしたいです。

リーグの方ですけど、終盤戦になってきてJ3では大宮が昇格を決め、J2では清水が昇格を決めたり、J1でも優勝争いや残留争いなどいろいろな局面になっています。感情的には(当事者は大変だと)いろいろなことを考えてしまってクラブや選手の皆さんは大変だなと思いますが、第3者的には白熱していい時期に来ていると思います。先ほどの話とつながりますが、より多くの仲間をここで一緒に作っていく仲間を広げていけるように、リーグもクラブも皆さんと一緒に上手く進めていけたらなと思います。

それに加えてルヴァンカップのファイナルが今週2日にあります。今のところ6万人くらいの方に見ていただける試合になりそうで、注目度も当然ファイナルということで高く、新潟が初タイトルを取るのか、名古屋が2度目のタイトルを取るのか。そういったタイトルをかけた試合ですけど、レフェリーを含めた両チームがピッチ上のいいものを見せることはもちろんですが、両クラブのサポーターだけでなく第3者的に両チームの戦いを楽しみに来るファンの人たちも当然いるわけで、いろいろな人たちの思いがあるゲームで、終わった時に本当にいい作品になったなと表現できるように、もしそれが表現できたなら皆さんにしっかりと新しい人たちにお伝えしていただきたいなとお願いしたいです」

(2)へ続く

 

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