宇都宮徹壱ウェブマガジン

ヴィヴィくんチャントの原曲は意外にも! 2024WMマスコットを語り尽くす<2/3>

いろいろあった2023年のマスコット界隈 2024WMマスコットを語り尽くす<1/3>

#ウチ壱」の役割を担っていた、かつてのJ’s GOAL

──ここまでのお話を受けて、だじゅうるさん、能田先生、何かコメントをいただけますか?

だじゅうる F・マリノスのマスコット戦略は、個々のマスコットの関係性を強化することで、さらにファンにアピールしている印象ですね。それとモーヴィが「影が薄い」みたいな話もありますが、意外と有能で最新の踊りもちゃんとマスターしているんですよね。あまり動画はアップされませんけど、かなり器用なマスコットなので、もっと推してほしいところですね。

能田 去年はJ1の試合もよく観るようになったんですが、チアがとても充実していて、マスコットもシンクロして踊れているのがすごいなと思いましたね。愛媛も一時期、チアをやっていたんですけれど、コロナでなくなってそのままです。いずれ復活してほしいんですが。

──だじゅうるさん、能田先生、ありがとうございます。最後に私が選んだ3大ニュースを披露したいと思います。まず「Jリーグマスコット総選挙が終了」。これ、けっこう大きかったと思うんですよね。次に「ヴィヴィくんのチャントの原曲が判明」、そして「『#ウチ壱』にマスコットも参加」です。それぞれ解説していきたいと思います。

 まず「Jリーグマスコット総選挙が終了」ですが、これについてはJリーグの中の人に取材しているんですよ(参照)。一番の理由はマンネリ化。加えて、どうしても人気投票になってしまって、J1の人気クラブが有利になる傾向になってしまう、というのもあったようです。その代わり、マスコット大運動会が存続することは、去年の段階で決まっていたようなので今年も楽しみですね。

だじゅうる 次の「ヴィヴィくんのチャントの原曲が判明」が気になりますね。

──去年、長崎のホームゲームを取材した時に、初めてヴィヴィくんのチャントを耳にしたんです。そうしたら、オリジナルが大分国体で使われていためじろんダンスだったんですね。この曲、国体の前年(2007年)に大分で行われた全社で、ずっとヘビーローテーションしていたんです。

 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、全社というのは国体のプレ大会でもあるので、大会マスコットのめじろんを周知させたかったんでしょうね。この年、長崎は九州リーグで優勝できなくて、全社懸けの状態でした。けれども準決勝でMi-OびわこKusatsuに敗れ、JFL昇格の夢を絶たれてしまったんです。で、その試合でも「めじろんダンス」が流れていたんですよ。

だじゅうる トラウマレベルの話ですね。

──私もそう思っていたら、そのトラウマのメロディがヴィヴィくんのチャントの原曲になっているという(笑)。これは衝撃的でしたね。最後の「『#ウチ壱』にマスコットも参加」ですが、年に一度のペースで開催しているマスコット写真大賞に、ついにマスコット自身が作品を応募してくることになりまして。それが水戸ホーリーホックのホーリーくん。あれはひとつのエポックメイキングな出来事でした。

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