宇都宮徹壱ウェブマガジン

なぜイベントと「ベストマスコット賞」なのか 2024年に当WMが目指す方向性と価格改定の話

  日記にも書いたとおり、FUJIFILM SUPERCUP前夜の216日、4年ぶりとなるマスコットイベントを開催することとなった。そしてイベントの最後には「2023WMベストマスコット賞」も発表(詳細については本日20時に発表予定)。その背景について、今週は解説することにしたい。というのも、両方とも2024年における当WMの方向性が強く反映されたものであるからだ。

 今年のWMは、フットボールを取り巻くさまざまな魅力を伝えることに加えて、コミュニティづくりと会員の満足度アップにより力点を置きたいと考えている。去年は『異端のチェアマン』の執筆にかかりっきりになっていたが、それが可能ならしめたのはWM会員の皆さんの支えがあればこそ。今年も新たな書籍の企画にチャレンジする一方で、このWMの価値というものを再定義していく必要を感じている。

 現代はサッカーに関して、スマートフォンを操作すれば無料でいくらでも摂取できる時代。ゆえにわれわれは、すっかり新聞や雑誌を買わなくなってしまった。そんな中、会員の皆さんはなぜ、当WMに月々770円を支払ってくださるのか。おそらく「情報への対価」と考えている人は、実はそれほど多くはないと考えている。情報だけに価値を求めるのであれば、他にいくらでもメディアはあるわけで、しかもその多くは無料だからだ。

 タグマ!で執筆している同業者は、そのほとんどが特定クラブの番記者であり、その情報の鮮度と確度を信頼して読者はお金を払っている。しかし当WMの場合、むしろ「宇都宮徹壱の活動を支えるために」会員となっている方が少なくないのではないか。そうした共感や応援に応えるべく、私も日々のコンテンツづくりに全力を傾けているわけだが、今年はさらに一歩進んで「他メディアにはない価値」というものを創出していきたい。

 そのひとつが、イベント開催などによるコミュニティづくり。イベントそのものは2020年まで頻繁に開催していたが、コロナ禍でしばらく中断を余儀なくされていた。しかし昨年12月、出版記念イベントを開催したところ、100人以上の方々が来場してくれただけでなく、たくさんの感謝の言葉もいただいた。サポートクラブや業種など、属性に縛られる傾向が強いサッカーファンに対して、属性から解放されたコミュニティづくりというものは、意外とニーズがあることにも気付かされた。

 そうした経緯もあり、4年ぶりにマスコットイベントを開催することになったのだが、そこにあえて「会員限定」の縛りを加えることにした。それが「2023WMベストマスコット賞」の投票権。かつての総選挙のような「組織票」を排除するのが目的だが、それ以上に会員の満足度アップという狙いもある。なにしろ自分の一票で、昨年のベストマスコットが決まるかもしれないのだ。(現状の会員数は明かせないが)総選挙と比べて、皆さんの一票は圧倒的に、重い。

 そんなわけで、マスコットイベントに参加する非会員の方も、この機会にWMへの入会をご検討いただきたい。ちなみに当WMは、来月より新規会員は月額990円への価格改定を予定している。今月いっぱいであれば、現行の月額770円のまま。もちろん、ベストマスコット賞への投票も可能となる。悪くない話だと思うのだが、いかがであろうか。

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