ところで「リブランディングって何なん?」 琉球&徳島&清水サポーター座談会<3/3>
■経営者にとってリブランディングは「リセットボタン」
池間 結局のところ、リブランディングすることで何が変わるんですかね? クラブは「グローバル化」とか「成長戦略」とか、いろいろ言っていますけれど「その前にやることがあるんじゃないか?」というのが僕らの考えです。必要なのはわかるんですよ。でもウチはJ3に降格して、ホーム最終節でも3000人も入らないようなクラブです。「グローバル化とかじゃなくて、あの空席を直視してよ!」って話なんです。
──まあ、確かに。リブランディングによって、スタジアム観戦のホスピタリティが充実して入場者数がアップするとか、そういう話ではないですよね。じゃあ「何が変わるのか?」という池間さんの疑問に対して、森野さんの回答はいかがでしょうか?
森野 リブランディングすることで、クラブにとっては「過去をいったんリセットできる」というメリットがあると思います。エンブレムもロゴも変えることで心機一転、フロントもスタッフも意識を刷新して事業に取り組むことで、売上も上がるという効果が期待できると思います。
加藤 エンブレムやロゴが変われば、名刺も変わりますから、新しい営業チャンスも生まれるかもしれないですね。
森野 そうですよね。ご無沙汰していた法人に対して「エンブレムが変わりました」と営業に行く口実もできるわけです。特にスポンサー営業という面で、リブランディングのメリットはたくさんあるでしょうね。
池間 「過去をいったんリセットできる」というのは、すごく良くわかりやすいですね。だってFC琉球の場合、今でこそまともなクラブに見えますけれど、少し前までひどい状況でしたから。もちろん、選手は頑張っていましたよ。でも、クラブ経営は問題だらけで、社長もコロコロ変わって、いつ潰れてもおかしくなかったんですよ。
──そういえば九州リーグかJFLの頃、池間さんが選手にご飯を振る舞ったことがありましたね。
池間 そうなんです(苦笑)。当時のウチの選手は90分間、走り切ることができなかったんですね。「なんで?」って選手に話を聞いたら、ちゃんと食事を摂れていないことがわかった。当時の選手会長からも「食事面でサポートしていただけませんか?」という依頼があって、それでカンプ・ノウや近隣の飲食店で選手の食事を提供したことがありました。
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