Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】シーズン移行の議論について「今やるのかやらないのか議論をする前に、整理しなくてはいけない問題もある。実際にリーグの中と実行委員会、またはいろいろなステークホルダーとどんな話をしていてどう進めていくのか、今日だけでなくこれから情報を開示していこうと思っています(野々村チェアマン)」

4月25日、Jリーグの2023年度第4回の理事会が行われ、理事会後記者会見が行われた。

会見の冒頭野々村チェマンは次のように述べた。


○野々村芳和チェアマン
今日の理事会とは少し離れますが、最近のJリーグについて理事会の冒頭で話をしました。
まずACLのファイナルを浦和レッズがアウェイで戦います。Jリーグとしてアジアの中でどういう存在感を出していくのか、そこで勝つことがJリーグとしても重要なところでもありますし、いい結果を持ってホームに帰っていただきたいなと当然ながら期待をしています。

あとこれは4月20日のメディアブリーフィングでもしましたが、コロナ前と今シーズンでどうなっているのか数字の話を少ししたいと思います。

コロナ前の2019年シーズンと比較して、観客数は全体で84%くらいとなっています。J1・J2・J3で多少のグラデーションはあったりしますが、おおむね元の数に戻りつつあるのかなという感覚があります。ただ今シーズンは19年比で雨の日の開催が3倍、浦和レッズのホームゲームが(芝生の回収のため収容人数の少ない)浦和駒場スタジアムでの開催であったり、少しアゲインストな要因はありますがまずまずで、ここから100%になるような取り組みをクラブとJリーグが一緒になってやっていこうと思っています。

それからTVの露出強化を今年から30エリア45都道府県でやっているわけですが、去年3月との比較をしています。露出量が6.7倍、広告換算価値でだいたい4.6倍という数字が出てきています。
やはりサッカーを目にする機会は日本中で着実に増えてきていると思います。ただ、単に露出を増やせばいいということではないので、これもリーグとクラブで一緒にクラブの収益へどう持ってこれるか、多くの方にサッカーをより興味を持ってもらってスタジアムに来ていただけるか、引き続きやっていきたいなと思いますし、これはポジティブな数字だと思っています。

また中継の本数(地上波ローカル)ですが、去年との比較で言うと140%プラスで昨年より24試合多く放送されています。視聴率も当然気になりますが、サッカー番組(キックオフ)の方は最高視聴率が山梨放送の15.9%でした。これは特別な理由があって、山梨の中で元々放送されている人気のある番組の枠の中に入れてもらっているので、考え方によってはキックオフをそれぞれの地域の有力なコンテンツの中にはめることができると、より多くの人に見てもらえて認知してもらえるという事があります。
あとは5%以上の視聴率を記録しているのが8エリアありまして、青森、秋田、山梨、新潟、静岡、鳥取、島根、広島、大分で数字が良かったです。
もう一つローカルでの試合中継での視聴率ですが、最高視聴率だったのがC大阪vs新潟の開幕ゲーム(NHK新潟)で14.7%でした。10%を超えた試合が11試合ありましたが、(内訳は)新潟が4試合、大分と甲府が2試合、山形、清水、長崎がそれぞれ1試合でした。

先ほど(入場者数がコロナ前の2019年と比べて)84%戻ってきているという話をしましたが、J2・J3の方が数字が良かったりします。まだこれも明確な事実とまでは実証できてはいませんが、ローカルでの露出が増える事でお客様の数が増えてきている。逆に言えば、今まであまりできていなかった所にしっかりとアプローチできていると、クラブの皆さんや地域のメディアの皆さんとやれているところが少し数字を伸ばしているのかなと思います。これも一つのヒントだと思うので、引き続き上手くやっていきたいなと思っています。

以上となりますが、この後シーズン移行についてフットボール本部の窪田と樋口から話をさせていただきたいと思います。
これからどんな風に進めていくのか。今やるのかやらないのか議論をする前に、整理しなくてはいけない問題もあるので。実際にリーグの中と実行委員会、またはいろいろなステークホルダーとどんな話をしていてどう進めていくのか、今日だけでなくこれから情報を開示していこうと思っていますので、今日はその第一回目ということで、お話を聞いてただけたらなと思っています。

その他、本日Jリーグから決議事項・報告事項がリリースされています。

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