宇都宮徹壱ウェブマガジン

あえて「Jリーグ的なるもの」を注入する日本バドミントン協会 パーパス&ビジョン及び新パートナーシッププログラム発表会見

 今週は久々にバドミントンの話題をお届けすることにしたい。今週月曜日、日本バドミントン協会が「パーパス&ビジョン及び新パートナーシッププログラム発表会見」を行うということで、千駄ヶ谷まで取材に行ってきた。サッカーがメインの個人メディアが、なぜバドミントンの会見に行くのかといえば、現会長の村井満さんが前Jリーグチェアマンだからだ。

『異端のチェアマン』の著者としては、その後日談も可能な限り取材を続けておきたい──。そんな思いから、バドミントン協会の会見にはなるべく出席するようにしている。村井満が去ったJリーグの情報は自然と入ってくるが、村井満を招聘したバドミントン協会がどう変化していくのかについては、こちらから情報を取りにいかなければならないからだ。

 今回の「パーパス&ビジョン」については、実は昨年のこちらのインタビューで村井さんは、パーパスやビジョンを言語化することを明言している。もともとバドミントン協会には、Jリーグの理念に相当するものが存在していなかった。

 そのため、まずは1000人規模(バドミントン関係者600人、外部400人)でのアンケート調査を行った上で「バドミントンの魅力とは何か。バドミントンを通じて、われわれは社会に対してどんな貢献ができるのか。そうした言葉を集めながら、年内くらいにはしっかりと言語化したいと思っています」としている。

 もうひとつのビジョンについては「こっちの山を登るのか、別の山を登るのか、それによって準備する装備も変わってきますよね。そこも組織として、統一していく必要があります」。このパーパスとビジョンがあって初めて「具体的な目標に向けての表現ができると思っています」と、バドミントン協会の再建を託された会長は語っていた。

 今回の会見が、サッカーファン的な視点で興味深いのは、村井会長がJリーグで培ってきた経験や実績や人脈が、随所に盛り込まれていることだ。以下、具体的に見ていくことにしたい。

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