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「バドミントンが変われば」何が起こるのか? 前Jリーグチェアマンが火中の栗を拾った理由

 前Jリーグチェアマンの村井満さんが「日本バドミントン協会の新会長に就任」という報道が流れたのは、今月13日のことである。まずは同日の日刊スポーツからの引用。

元職員による横領などの組織的隠蔽があった日本バドミントン協会の新会長に、サッカーJリーグ前チェアマンの村井満氏(63)が就任する方向で調整中であることが13日に分かった。/14日に開催される役員選考委員会と臨時理事会で、理事候補者として村井氏を推薦。翌週の臨時評議員会でまずは副会長とし、6月の役員改選で会長に就く見通し。

 この斜め上方向の展開には、二重の意味で驚いている。まず、村井さんとバドミントンとのミスマッチ。これがラグビーとか、あるいはバレーボールだったら、まだ納得できた。しかし、五輪などの国際大会ではメダルを狙えるとはいえ、限りなく個人競技に近いアマチュアスポーツの協会から、前Jリーグチェアマンに会長就任の打診があったのは驚きであった。

 もうひとつの驚きが、悠々自適な生活からの急転直下ぶり。チェアマン退任後の村井さんといえば、地方企業の課題解決を支援する共同投資ファンドを設立した際、会見の場を設けて話題になった。表立っての活動はそれくらいで、あとは全国を気ままに旅するためのキャンピングカーを購入したり(全Jクラブのステッカーが貼られている)、ハワイに飛んでホノルルマラソンに参加したり、まさに絵に描いたような悠々自適ぶりだった。

 それなのになぜ、ここに来てサッカーとはまったく異なる競技団体の会長なのか? バドミントン界の背景と村井さんの思いを探るべく、22日の臨時評議会(記事には「臨時理事会」とあったが、こちらが正しい)のあとの会見に出席した。

 会見ではまず、この日の臨時評議会で村井さんが、日本バドミントン協会の代表理事と副会長に選出されたことが発表された。「あれ、会長じゃないの?」というのが、門外漢が最初に思った疑問。先の記事にあるように、会長に就任するのは6月の役員改選のタイミングで、それまでは代表理事兼副会長として迎えられるとのことだった。

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