圧倒的ニータンが作り出す「新しい観戦文化」 大分トリニータのスタッフが明かす開発秘話
最近、Jリーグのスタジアムを訪れて目につくようになったのが、マスコットの巨大なぬいぐるみである。皆さんも目撃したことがあるはずだ。両手で巨大ぬいぐるみを抱えて、スタンドに入場するファンの姿というものを。これはコロナ以前では、まったく見られなかった光景だ。
この巨大ぬいぐるみブームの端緒となったのが、大分トリニータの「圧倒的ニータン」であることは、多くの方がご存じであろう。しかしながら圧倒的ニータンがいつ、どのような経緯で誕生し、さらには「新しい観戦文化」を生み出しつつあることについては、あまり広くは語られていない。
私が初めて圧倒的ニータンを視認したのは、2021年の天皇杯準々決勝が行われたエコパスタジアムだった(その時のコラムはこちら)。ゴール裏のスタンドにその姿を見つけて、思わず二度見してしまったのが、圧倒的ニータンとのファーストコンタクト。開発に関わったクラブ関係者も、こうした現象は想定外だったようだ。
「ぬいぐるみって基本的に、部屋に置いておくものだと思っていました。まさかスタジアムに連れて、一緒に観戦するファンの方がいらっしゃるとは思わなかったです。それもひとりやふたりじゃなくて、そのうち圧倒的がスタンドに並ぶ光景が見られるようになって」
そう語るのは、ブルースタジアム推進部でチケットやグッズ、飲食、さらにはクラウドファンディングを担当している吉門恵美さん。実は圧倒的ニータンは、クラウドファンディングの返礼品として誕生している。
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