宇都宮徹壱ウェブマガジン

【無料公開】2023年に最も読まれたWMコンテンツ・ベストイレブン<2/3>

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【7位】ただ変えればいい話ではない「リブランディング」 FC琉球のエンブレム変更はどこが問題だったのか

ただ変えればいい話ではない「リブランディング」 FC琉球のエンブレム変更はどこが問題だったのか

 2023年はJクラブのリブランディングが多かった年として記憶されることだろう。具体的には、FC東京、徳島ヴォルティス、ザスパクサツ群馬、FC琉球、そして名古屋グランパス。このうち、最も炎上度合いが激しかったのが、琉球の事例だった。

 コラムにも書いたとおり、琉球についてはクラブ側にもサポーター側にも知り合いはいる。けれども本件に関しては、サポーターの側に立ったコラムを書くことにした。客観的に見て、クラブ側のリブランディングの進め方に「問題あり」と感じたからだ。

 その後、クラブ側は「リブランディングありき」のやり方を改め、サポーターときちんと向き合うことを選択した。このコラムが影響していたのかはわからないが、ひとまず安堵した次第。なお、このコラムがきっかけとなり、リブランディングについての座談会も当WMで行っている(参照)。

【6位】東京23区からJリーグを目指す「2つのベクトル」 南葛SCの最終戦とクリアソン新宿の炎上に寄せて

東京23区からJリーグを目指す「2つのベクトル」 南葛SCの最終戦とクリアソン新宿の炎上に寄せて

 今年、ハフカテ(ハーフウェイカテゴリー)クラブで話題になった2つのクラブが、JFLのクリアソン新宿と関東1部の南葛SC。どちらも昇格こそ叶わなかったものの、普段このカテゴリーに触れる機会が少ないJリーグファンでも、思わず身を乗り出したくなるような話題性に事欠かなった。

 とりわけ、クリアソン新宿に「特例」としてJ3ライセンスの交付が決まった時には、Xのトレンドに表示されるほどの炎上案件となった。直接的な理由は「スタジアム要件を満たしていないのにおかしい」というものだったが、やがて独自の応援の考え方にまで、飛び火することとなる。

 一方の南葛は、スタジアムの建設用地の買上げは葛飾区の予算にも入っており、サポーターの受け入れにも積極的。非常にオーソドックスなアプローチと言える。東京23区からJリーグを目指す両クラブ。その対照的な戦略については、引き続きウォッチしていくことにしたい。

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