宇都宮徹壱ウェブマガジン

東京23区からJリーグを目指す「2つのベクトル」 南葛SCの最終戦とクリアソン新宿の炎上に寄せて

 10月になった。今月は佐賀県で全社が開催されるが、すでに各地域リーグのチャンピオンがほぼ出揃っている。

北海道:BTOP北海道

東北1部:(未確定)

関東1部:VONDS市原FC

北信越1部:福井ユナイテッドFC

東海1部:wyvern

関西1部:アルテリーヴォ和歌山

中国:福山シティFC

四国:FC徳島

九州:ヴェロスクロノス都農

 東北リーグは現在、1位がブランデュー弘前FC、2位がコバルトーレ女川となっているが、同勝ち点。最終節(1015日)に弘前ホームで直接対決があり、そこまでもつれる可能性が高い。ちなみに弘前は、全社の出場権がないため、負ければそこでシーズンは終わり。他の地域では、東海のFC.ISE-SHIMA、関西のおこしやす京都AC(2部降格が決定)が全社予選で敗れている。

 全社懸けのクラブにとり、5試合連続のトーナメントは過酷である。しかしながら、そこに参加できず、早々にシーズンを終えることとなったクラブのことを思えば、まだ救いがある。先日の日曜日にホームで最終節を迎えた、関東リーグ1部の南葛SCもまた、全社の出場権が得られなかったクラブのひとつだ。

 10月1日、奥戸総合スポーツセンター陸上競技場で行われた、関東1部リーグ後期第9節。相手は、圧倒的最下位に沈む(この時点で勝ち点わずか1)、流経大ドラゴンズ龍ケ崎であった。この日の入場者数は、過去最多となる1905人。VONDS市原を迎えてのホーム開幕戦(1355人)を超える観客が集まったのは、単に最終戦だったからではない。この時点で8位だった南葛が、自力で1部残留を決めるためには、勝利する以外になかったからだ。

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