宇都宮徹壱ウェブマガジン

家長昭博のMVP受賞が意味するものとは? トライアウトとアウォーズを地続きで考える

 天皇杯決勝が12月9日に前倒しになったことで、2018年の国内サッカーは例年より早くオフモードに突入。そんな中、今年も2日間にわたってJリーグ合同トライアウトに行ってきた。スポナビでは毎年、トライアウトの速報ニュースを提供していて、私が撮影した写真がアップされている。今年のトライアウトは、12月12日と13日に千葉のフクアリでの開催。今年も「Jリーガーたちの現在地」についていろいろ考える機会を得ることができた。

 トライアウトの大まかな流れは以下のとおり。1日は午前の部と午後の部に分かれていて、それぞれ25名くらい(つまり2チーム分)が参加する。オリエンテーションとアップを経て、まずはサブグラウンドで7対7のミニゲームを4本。そしてフクアリのピッチにて11対11のゲームを25分ハーフで2本行う。余談ながらトライアウトが始まった当初は、ゲーム形式はフルコートのみ。しかし「GKの見せ場が少ない」という意見もあり、ミニゲームも行われるようになったそうだ。

 ひととおりゲームが終わると、参加者たちはシャワーを浴びてからメディア対応、そしてエージェントやクラブ関係者との対話に時間を費やす。参加者たちにとっては、もちろん次のプレーの場を見つけることが最重要だから、対話には自然と熱がこもる。今回のトライアウトでは、取材者とエージェントやクラブ関係者との間に敷居はなし。ゆえに選手が出てくれば、すぐにつかまえてコメントをもらうか、逆に「大事なお話」が終わるまで待機する気遣いが求められた。

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