Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】監督会議出たシーズン移行についての意見について。夏場のクオリティが下がっている事に危機感を持っている点、ヨーロッパとウインドーを合わせる事で、移籍に関するメリットがあるという意見が多数。一方でウインターブライクが長く逆にサッカーできる期間を長く取った方がいいのではという意見も。

2023年Jリーグ監督会議の概略
■会議の開催形式
各回1時間/オンライン形式。
●8月に全4回の会議を設定。いずれかの回に参加いただく形式としました。結果、60クラブ中57クラブの監督が参加。
●冒頭15分程度でJリーグ事務局側から「シーズン移行検討の状況」を簡易的に報告し、その後に監督からコメントをもらう。
■会議での前提条件
●「クラブとして」の意見ではなく、「フットボール面における監督個人として」の意見を頂きました。
●監督会議での発言は「クラブ名や氏名の記載なし」で公開することを確認しています。

【監督1】
検討の全体像はよく分かっていないが、夏場の試合がサッカーのレベルアップにとって良くないことであるのは間違いないと感じている。
逆に3年後まで待たなければならないのか、が個人としての意見である。
サッカーに限った話ではないが、この暑さの中でスポーツをやるという文化は無くすべきであり、シーズン移行をする・しないに関わらず、Jリーグが先導し、夏場の試合は来年にも失くすべきだと考える。
なぜそうできないのかの問題を洗い出し、移行後のシーズン日程案のようにできるのであれば、出来る限り早期にそうすべきではないかと思う。
サッカー界は全カテゴリーで6月・7月の試合を無くすようなカレンダーにする、などの方針を打ち出すべきだと考える。
死人が出てしまってから考えるというこれまでのやり方ではなく、早くに取り組んでほしいと思う。

(質問)
現行シーズンのままでも、サマーブレークを設ければいいのではと思うのだが、それだけをする場合でも問題になることはあるのか。
(Jリーグ事務局の回答)
それは大丈夫だと思う。一方で懸念事項として、ACL がシーズン移行した関係で参戦する 4 クラブは 9 月~11 月の平日に月2試合ずつ必ず試合が組まれることになり、加えてインターナショナルウインドウが9月・10 月・11 月にある中でシーズン終盤を迎えるカレンダーになってしまう。
これは、リーグ終盤戦の魅力や選手の疲労面を考慮するに、理想的なカレンダーではないと考えている。
逆になると4月・5 月にはインターナショナルウインドウが入っておらず、リーグ戦を主体としたカレンダーを作ることが出来るようになる。
当然、勝ち上がったクラブは ACL の準決勝・決勝が入ることにはなるが、より J リーグの魅力、価値向上に繋がるのではないかと思われる。
この秋から ACL のシーズンが移行し、今でも土日どちらに試合があるのかどうかが分からない状況であるため、今後そういったカレンダーになることを体験することになる。

(監督 1 からの返答)
シーズン移行が出来ない場合でも、サマーブレークは設けるべきだと考える。
トップはナイトゲームが出来るが、子供たちやユースは大会などで昼間に試合をしており、その文化を変えていく動きを、先んじて取り組んでもらいたい。

【監督2】
個人的にはシーズン移行に賛成である。
オフシーズンが(ウィンターブレーク含むと)4か月ある中で、カップ戦や代表戦も含めた全試合日程を本当にこなせるのかといった疑問はある。
また、寒い地域のサポーターの意見も心配である。
うまくカレンダー的にしっかりと回っていくのであれば、個人的には移行した方がプレー、ゲームの質は上がると思う。
もっと早い実施でも良いように思う。

【監督3】
降雪地域の問題や様々な条件などを、何も考えなくていいのであれば、少しでも早く移行して欲しいという思いはある。
夏場のパフォーマンス低下はもちろん、選手の健康管理も非常に難しくなってきている。
これから何年も暑さが酷くなっていくのは分かりきっていることであり、そういった意味では少しでも早くシーズン移行をしてもらいたいと思う。
ただ、自身は降雪地域にはいないため、降雪地域の方々の状況は分からない。
その他、学卒選手はどのタイミングで加入するか、など様々な問題はあると思う。
そういった問題をクリアできるのであれば、1日でも早くシーズンを移行してもらいたい。
ACL の日程変更や、シーズン中に有力選手を抜かれ苦しむクラブなどもあり、ヨーロッパのカレンダーと合わせられれば、移籍マーケットも活発
になるなどポジティブなことも多いのではと考える。
これまではカレンダー案に対して夏場はやらない、冬場は増える、といった単純なイメージしか持てていなかった。
具体的な日程案を提示することで、より多くの人に納得してもらえるのではないかと思う。
今後、どういった形で情報公開していくかも重要ではないかと感じた。

(質問)
キャンプに逃げるのではなく、降雪地域のクラブも冬場にサッカーができる環境を作るのが理想だと思われる。
それには相当な金額が掛かるものなのか。シーズン移行が出来るのであれば、より良い形にしてもらいたい。

(Jリーグ事務局の回答)
お金は非常に掛かる。また箱を作ったとしても、雪が降る期間は天然芝でのプレーは難しい。
12月20日や 2月15日などであれば、地域によっては雪が降っていない可能性はそれなりにあると思われるが、その場合でも結局キャンプには行っていると思われる。
2月15日にホームゲームが設定されたとして、雪が降ることが多いことからキャンプには行くものの、前々日くらいにホームタウンに戻り、調整するような使い方であれば、箱があればある程度の練習は可能になると思われる。
ウィンターブレークを1週間・2週間、前倒して試合が出来るようになるためにも、練習環境としての設備を整えられればと考えている。
一つ作るのに億単位・10 億単位の費用が掛かる見込みである。J リーグとしてお金を投資してでもやるべきことだと考えている。

(質問)
海外にあるような芝のヒーターなどで対処できないのか。

(Jリーグ事務局の回答)
ある地域の練習場では雪の量が多すぎて、ヒーターでは難しかった。
10 年~20年後のためには、寒いからお客さんが来ない、のではなく、どうやって温かい観戦環境を作るか、の方にサッカー界として考えを変えていくべきだと思っている。

【監督4】
端的に、シーズン移行に関しては賛成である。
現場として競技力の向上、サッカーの質の向上にメリットが大きいと思っている。
その中でも特に、夏場の試合に関しては、シーズン移行に関わらず、当該期間の試合を減らすなど、何らかの対応が必要だと考える。
また、試合日程 B 案だと、ブレーク期間が長くなりすぎ、チームが変わりすぎる、作り直す難しさが出るのではないかと心配する。
当クラブには地域的に大きな問題はないが、シーズン移行を行う上では降雪地域のクラブが不利にならないようにすることが重要だと考える。
クラブはもちろん、サポーターの皆様やスポンサーの皆様の観点も含め、幅広く検討いただきたい。

【監督5】
サッカーの観点だけを見れば、非常に有益なプロジェクトだと思われる。
いつからスタートするのかについても、そこまで待たなければならないのか、という思いはある。
なるべく早いタイミングでシーズン移行を実現出来ればと思う。
その中で当クラブは降雪地域であるため、問題点は必ず出てくる。
ソフト面がどうなっていくのか、リーグ戦の準備をする期間も難しくなる。
温暖化がどんどん進んでいくなかで、当地域は涼しいと思われているかもしれないが、連日40度近く、38度近くと非常に暑い日が続いている。
そういった状況の中で、どのように身体を作っていくのかなどもまだ見えていない。
そういう部分の観点で、どう慣れていくのがいいか、チームとしても様々な意見を交わしている状況である。
このため別の分科会などに注目していた。
本日の会議で移行することのメリットが分かりやすくなった。
降雪地域の難しさを共有してもらうことが問題解決には重要ではないかと思う。
情報をこまめに発信してもらえると、これまで見えていなかった考え方などが分かるように思う。

【監督6】
個人的にはシーズン移行に賛成であり、かつ、A 案のウィンターブレークが短い案の方が望ましい。
ウィンターブレークはヨーロッパのクリスマス休暇と同程度くらいに短くし、8月終盤~9月開幕に出来ればと思う。
ハイインテンシティのデータから移行するのであれば8月の試合開催は避けた方がいいと思われる。
6月中旬くらいまでをシーズンとし、8月はやらないくらいの方がいいのではないか。
日本全国どこも暑いが、当地域はさらに暑く、ナイターでも相当暑いのが現実である。

【監督7】
気候的には全国どこも暑い。夏に開幕を迎え、冬に少し休むのはいいと思う。
ただ、試合はホーム・アウェイでうまくバランスをとってもらえればと思う。
降雪地域ではトレーニングをどうするかの問題がある。
お金がたくさんあるチームは合宿で対処できるかもしれないが、J3チームは資金面から難しく、練習できる場所がないという不利は生じる。
ただ、暑い時期の試合が選手のためにならないのは事実であり、シーズン移行そのものは悪い案ではないと思う。

【監督8】
問題となるのは夏・冬の休みの期間が長いか短いかではなく、8月の終わりにスタートし、6月に終了するというサイクルが大事なのだと考える。
それが出来るかどうかだと思われる。
冬が厳しい北国クラブではホーム戦開催に問題があるかもしれないが、どのチームも 12 月 20 日に公式戦を実施すること、2月上旬に試合を再開することには問題がないはずである。
もう1点想定される問題としては、学校、社会の年度との期ズレが大きくなることだが、フィールド面では選手のパフォーマンスにとって夏の休みの方が良いという意見だと思われる。
日本サッカーは高いレベルだという印象が強い。
週末の対戦相手は、暑さの中でも素晴らしい走力を見せていた。スタートがいつになるかが問題だと思っている。

【監督9】
(質問)
夏場のインテンシティの低下は、海外でも同様に起こっていた。1点質問になるが、ACL も J リーグのシーズンに合わせて、12 月、1 月の冬場に試合は中断するのか。

(Jリーグ事務局の回答)
ACLも冬場は試合を中断する。ACL の冬場の日程は、12 月初旬まで試合があり、その次の試合が 2 月の初旬になる。

(監督9からのコメント)
質問した背景は、中東では今 ACL にかなり力を入れており、12 月、1月は、中断せず、大会が運営されている。
日程よる実力や利益の差は出ないのか。J リーグはアジアを中心としたリーグに変えていかないといけないため、カレンダーを変更することは良い。
一方で日本国内のみを考慮した時、降雪地域のチームはそこまでシーズン移行のメリットがあるのかは、疑問である。
今後、降雪地域のチームに対して J リーグは、サポートしていく認識であっているか。

(Jリーグ事務局の回答)
ご認識のとおりである。

(監督9からのコメント)
サポートの意向があることは、素晴らしいと思う。
先程、話をした暑さによるインテンシティ低下があるため、カレンダーを変更することはよいことである。
ただ、その変更時になにかしらの問題が出てくる可能性があるが、その中で一番良い決断をすべきではないか。
また今、全員の意見を聴こうとしていることは、素晴らしいと思う。

【監督10】
現在 J リーグのシーズン中に欧州が移籍期間に入ることにより、J リーグのシーズン途中で選手が欧州へ移籍する環境になっている。
自分のチームでも数人移籍してしまったが、それは下のカテゴリーまで連鎖していくのではないか。
それにより各クラブ予算が制限される中で当初の戦力を維持することが難しいのではないか。
また長い目で見たとき、優秀な選手が海外に移籍してしまうことで J リーグから優秀な選手がいなくなるのではないか。
続いてシーズン移行の話になるが、私自身はシーズン移行に賛成だが、一方で降雪地域のクラブへのサポートは必要ではないか。
日本の夏場の試合は選手だけでなく、観客など各ステークホルダーにとって危険なリスクがある。
海外にいた経験から、より良い環境を作っていくのであれば、夏場の試合をできるだけ避けることは良いことではないか。

【監督11】
シーズン移行する、しない、どちらになっても自分のクラブは大きな問題なく対応が可能であるが、2 点意見がある。
1点目は、降雪時期にシーズンをおこなうのであれば、寒冷対策の整備とリーグの補助が必要ではないか。
降雪地域クラブでの経験から降雪地域のクラブは練習環境の確保が必要ではないか。
問題は試合でなく、練習環境である。
試合の場合、除雪すれば問題ないが、練習の場合、除雪が可能であれば問題ないが、降雪による練習場の環境整備や練習場までのアクセスなど、どのようにリーグがサポートして、練習環境を確保できるか。
もう 1 点は、夏場の過密日程を回避することではないか。
7・8月の開催は暑さが厳しいため、プレーの質などを求めるのであれば、試合を開催せずに休んだ方がよいと考える。
一方で、このような状況を工夫して試合を開催することも、プロなのかなとも思う。
ただシーズン移行せずに夏場の試合を開催するのであれば、夏の過密日程は回避したい。
なぜならば、暑さに加え、連戦などで負担がかかり、プレーの質が落ちるからである。

(質問)
極端な案になるが、例えば降雪地域のクラブは降雪が多い時期は、降雪のないアウェイ戦を連戦でおこない、その代わり夏場では、ホーム連戦の開催が可能になるような特例を設けることは可能か。

(Jリーグ事務局の回答)
案Aの場合、12 月にアウェイ 3 連戦、ウィンターブレークを開けて 2 月初旬からアウェイ 4 連戦がおこなわれる可能性がある。
案Bになると今のシーズンと変わらないため、現在のシーズンと同様になる。
現在のシーズンでも、降雪地域クラブがアウェイ 4 連戦をおこなっている。
したがって、何試合連続でアウェイ戦が可能なのか、許容範囲の議論を現在、おこなっている。
また夏場にホーム 4 連戦になると逆に集客面で難しい部分も出てくるため、バランスよくスケジューリングできるよう、シミュレーションをおこなっている。
クラブの判断になるが、例えば、降雪地域クラブがアウェイである国立競技場での試合をホーム扱いに変更して開催し、多くの観客を集めるアプローチはクラブの意向がある場合は、可能性があるのではないか。

【監督12】
クラブの担当からも話は聞いているが、シーズン移行することで過密日程になるのではないか懸念している。
来年からチーム数が増えることで試合数も増える。
海外リーグのように2週間のウィンターブレークなら過密日程は避けられるが、案 A、B 関係なくシーズン移行した場合、ウィンターブレークが今よりも長くなるため、より過密日程になり、さらに ACL、カップ戦や天皇杯なども加わるため、難しいのではないか。
以前、毎週2試合を消化する多くの連戦をおこなった経験がある。
最後は、ターンオーバー制を使用してなんとか乗り越えたが、チームも選手も疲労がピークに達して、パフォーマンスが落ちてしまった。
この背景から、果たしてこのシーズン移行の案は、日本サッカー界にとって良いことなのか、疑問に思う。
したがって、仮にシーズン移行をするのであれば、もう少しウィンターブレークを短くして、リーグの日程に余裕を持たせることはできないか。
それにより、夏場の過密日程を回避が実現できるのではないか。
また ACL で勝ち進んでいくチームも多少、日程に余裕を持てるのではないか。
したがって、A、B 案以外の別の案も出してほしい。A、B 案ならば移行しない方がよいのではないか。

【監督13】
過去、降雪地域での経験もあり、降雪地域の理解がある。
クラブ内でシーズン移行について議論したが、キャンプ期間などは、実は現シーズンの日程とあまり変わらないのではないか、とクラブ内で共通認識がある。
プレシーズンの長期キャンプとシーズン中のウィンターブレークでの長期キャンプを実施するのは、チームとして捉え方が違うため、難しいのではないか。
また、この影響がどのように結果に結びつくか、初めてのことなので不安要素の1つになっている。
それ以外の国際カレンダーの一致や夏場の試合数の減少については個人的に賛成である。
特に育成年代など日本における夏場のスポーツの環境改善のために、夏場の対策を J リーグが実施することで日本のスポーツ界に大きな影響を与えることができるのではないか。

【監督14】
3点、皆様と同様の意見がある。
1 点目はウィンターブレークの長さが現場に及ぼす影響がどのようなものなのか。
2 点目は、夏場の試合が現シーズンと比較して増えるのか。
3 点目は、冬場の練習環境について、どのくらい環境整備が必要になるのか。

【監督15】
シーズン移行の目的は、日本のサッカーの発展のためである。
そのためには、トップクラブが世界で良い成績を収められる環境をつくることが、重要ではないか。
しかしシーズン移行することでトップクラブがマイナス要素を被る状況は避けるべきではないか。
一方で降雪地域での経験から、降雪地域の冬場に練習することは難しい。
しかし、野々村チェアマンがお話しされたように、練習環境の整備をおこなうことができれば、降雪地域のクラブにとって大きなメリットになるのではないか。
夏場の試合については長い期間を意識しても夏場の気温は下がることはないと考えられるため、シーズン移行を前提に進めていくべきではないか。
またシーズン移行までに、できることがあるか、工夫も必要ではないか。
例えば夏場の試合を 1 時間遅らせるなど、シーズン移行するまで、今からできることをやっていくべきではないか。

【監督16】
まず、夏場の練習と試合の質がかなり落ちている。
日本サッカーの今後の発展を考慮すると、シーズン移行は必要ではないか。
一方でウィンターブレークをそこまで長く設定する必要があるのか。
ただ、降雪地域の気候を把握できていない。降雪地域の練習環境を整えることで日本サッカーの発展につながるのではないか。
ACL について、ACL に参加するチームをもう少し考慮していただきたい。ACL に出場しているチームは日本を代表して戦っている。
ACL に出場することがマイナス要素になってはいけない。海外では CL に出場するクラブにはリーグ戦1試合を延期できる権利を与えられた。

【監督17】
シーズン移行する前提で考慮すると、野々村チェアマンがお話された降雪地域の施設整備について共感するが、降雪による練習場へのアクセスが問題になる。
その問題も考慮すると 12 月中旬~2 月初旬までは降雪地域において天候が読めないため、練習ができるか不確実な部分がある。
したがって、降雪地域以外でキャンプをおこなうため、資金力がないクラブにとっては負担が大きくなる。
ただ、その金額を J リーグが補償するとなると相当な額になるため、現実的ではない。
リーグ戦の日程ついては、交代選手の有効活用などを駆使すれば、2 週間で 3 試合を 2 週間ごとにおこなうことは選手の疲労を考慮した場合問題
ない認識だが、夏場は難しい。
しかし、そのくらいの日程で試合をしないとタフな選手は生まれないのではないか。

(質問)
シーズン移行した場合、8月上旬から開幕になるが、暑いため、6 月開幕はどうか。
すべて欧州のカレンダーに合わせるのではなく、多少の差であれば、日本に合った日程にすることは良いのではないか。

(Jリーグ事務局の回答)
6月開幕については、実現は可能であるものの、8 年に3回 W 杯やアジア杯が予定に入ってくる関係上、毎年6月開幕は難しい可能性がある。

【監督18】
説明いただいた情報は、理にかなっているのもが多かった。
個人的には、完全に全体像は把握できていないが、シーズン移行で重要なことは、サッカーがスペクタクルにおこなわれているか、つまりインテン
シティが保たれているか。
そして代表選手の育成や代表チームの活動に役立つのか。
そして降雪地域でファンがスタジアムに足を運べるか、といった 3 点ではないか。
フットボールの観点では、過密日程や夏の時期のインテシティの低下がある。
また日本がアジアで主導権を握っていくためにも ACL での戦いは重要である点を理解している。
クラブの観点では、ファン・サポーターとの接点を可能な限りもっていた方がよいため、ブレークは短くて良いのではないか。
そして移籍期間については、現状の規則に沿ってうまく適用していくことがよいのではないか。
J リーグ側はシーズン移行の背景を明確に理解し、考慮しているのではないか。
日本のフットボールは強固なものがあるため、シーズン移行について J リーグがどのような決断を下しても、うまくいくと信じている。

【監督19】
監督視点では、案Aが現実的によいのではないか。
ただ、降雪地域のクラブの配慮も必要になる認識である。
シーズンカレンダーは、少し過密になっても欧州と日程を合わせておこなうことがよいのではないか。
ただ、8月開幕なると、暑い時期のキャンプ手配や練習試合の KO 時刻変更によるナイター設備の手配などの環境確保が必要になるのではないか。
逆に、夏のプレシーズンに欧州キャンプを行うなど、各クラブの考え方で新たにトライすることが日本サッカー発展のためにはよいのではないか。
欧州 CLのように ACL の価値が高まるため、現行の日程よりもACLに力を注げるようになるシーズン移行は、ポジティブである。
一方でシーズン途中ではなく、シーズン前に選手が欧州に移籍した方がチームへの影響が少ないとの話があったが、シーズン移行してもウィンターブレークで選手が移籍する可能性は残されているため、日本人選手の流出は、ブレークが影響で抑えられるものではないのではないか。

【監督20】
降雪地域はB案については、サッカー面で雪の影響で強度の高い練習ができず、キャンプに出ないといけない。
また費用面でもキャンプが長期化することで費用がかかるため、両面から可能な限り避けたいと考えている。
夏のキャンプ地の選択として降雪地域への誘致の可能性はポジティブではないか。
また降雪地域のクラブに対して補助も J リーグからあれば嬉しい。

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