【無料公開】愚直かつ粛々としたスタイルの追求(2018年10月27日@埼スタ)
10月最後の土曜日は、YBCルヴァンカップ決勝の取材で埼玉スタジアムへ。これが初のファイナル進出となる湘南ベルマーレと、17年ぶりのリーグカップ制覇を目指す横浜F・マリノスによる、神奈川勢同士の顔合わせとなった。
- 前身の藤和不動産から設立50周年となる湘南は、大きな節目をタイトルで飾りたい。
- トリコロールに染まった横浜FMのゴール裏には、マリノスくんの凛々しい姿が。
- 湘南の坂本紘司氏と横浜FMの波戸康広氏、両クラブOBによるカップセレモニー。
- この日の埼スタの入場者数は4万4242人。雨もすっかり上がって舞台は整った。
- 前半に主導権を握った湘南は36分、杉岡大暉の左足によるシュートで先制する。
- 湘南の梅崎司と横浜FMの大津祐樹によるマッチアップ。梅崎は守備でも貢献していた。
- 後半は総じて横浜FMが攻め続けたが、湘南のディフェンス陣は最後まで崩れなかった。
- 湘南のベンチではミキッチがフライング気味に喜び、直後に終了のホイッスルが鳴る。
- 横浜FMの得点源ウーゴ・ヴィエイラ。この日は不発に終わり、落胆の色を隠せない。
- 湘南のタイトル獲得は、94年の天皇杯以来。クラブの頭上に新たな星が輝いた瞬間。
- 試合前から「優勝するという確信があった」とチョウ・キジェ監督。最後まで冷静だった。
- この日は動画配信をしていた元日本代表の久保竜彦氏。どんな画が撮れたのだろう?
- かくして湘南の初戴冠でルヴァンカップは終了。今季のJリーグも残りわずかとなった。
試合後の会見でチョウ監督は「湘南スタイル」について、「縦に速いと言われていますが見ている人にわかりやすいことが大事」と語っている。攻撃面ばかりクローズアップされる傾向があるが、この試合で顕著だった身体を張った粘り強い守備、そして若い選手が臆せずチャレンジする姿勢もまた「湘南スタイル」の発露であると私は理解している。
クラブのスタイルというものは、もちろん一朝一夕に出来上がるものではない。その起点となったのが反町康治前監督が就任した09年であり、ヘッドコーチだったチョウ監督が引き継いだ10年間の集大成が今回のタイトル獲得だったと言える。その間、湘南は3回のJ2降格を経験しているが、それでも独自のスタイルを追求する姿勢にブレはなかった。
愚直かつ粛々としたスタイルの追求──。言葉にするのは簡単だが、決して容易なことではない。その意味でも、湘南のルヴァンカップ優勝は意義深く、そして重い意味を持つ。
<この稿、了>