宇都宮徹壱ウェブマガジン

なぜJFL最下位のコバルトーレ女川に注目するのか? 小さな港町のアマチュアクラブが全国リーグを戦う意義

 日記にも書いたとおり、先週は移動の連続だった。松本での取材を終えてから、日本代表の試合がある新潟へ。代表戦取材の翌日、今度はJFL取材のため今治へ。松本から新潟へは、特急と新幹線2本。新潟から今治へは、空路で伊丹を経由して松山、そこからさらに特急での移動であった。特に後者は、乗り継ぎで失敗したため、すべての旅程に9時間を要することとなった。さすがにホテルにチェックアウトしたら疲労困憊。風呂に入ってから執筆するまで、3時間ほど仮眠を取らなければならないほどであった。

 東京在住の私にとって、飛行機で地方都市に行く時、乗り継ぎをすることはまずない(10年前に石垣島に行った時くらいだ)。しかし地方から地方への移動となると、そうはいかない。たいていは羽田か伊丹、あるいは名古屋を経由することになるだろう。県内に空港がない群馬や栃木や山梨のクラブだと、羽田まで出てくるのが一苦労。「バス移動に比べれば楽」という意見もあるかもしれないが、飛行機の移動でもそれなりに体力を消耗する。地方クラブの大変さというものを図らずも体感できたという意味では、今回のハードな移動もそれなりに意義があったのかもしれない。

 さて、最後の目的地である今治では、FC今治対コバルトーレ女川のゲームを取材してきた。42でホームの今治が勝利したこのゲームについては、近々スポナビでコラムをアップする予定。当然、内容は今治目線になっているが、一方で女川については今年1月に現地で取材していることもあり(参照)、こちらについても個人的に思い入れがある。そこで本稿では、9カ月ぶりに再会した女川について、思うところを記したい。

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