宇都宮徹壱ウェブマガジン

ヴァイッドの「言い訳」に感じた不安 徹壱の日記2016 9月26日(月)~10月2日(日)

9月26日(月)くもり@東京

 6時30分起床。朝のニュースは、インドで行われたAFC  U-16選手権の日本対UAEの結果を伝えていない。勝てば来年のU-17ワールドカップ出場となるのだが、単にニュースバリューがないと判断されたのか、それとも──? とりあえずSNSは一切見ずに、録画した映像を視聴する。

 日本の先制点は31分。久保建英のコーナーキックに相手GKがハンブルしたところを、瀬古歩夢が抜け目なく押し込んでネットを揺らす。いったんはほっとしたものの、その後は攻めても攻めても追加点が奪えず。後半はひやりとさせられる場面もあり、81分にはPKを獲得したものの宮代大聖のキックはポスト右に嫌われる。非常に嫌な空気になりながらも、00世代のリバウンドメンタリティは本物だった。この難しい展開でも、何とか1-0でしのぎきり、ついに2大会ぶりの世界の扉を開くこととなった。

 試合の結果を確認してから、ようやくSNSを解禁して喜びのメッセージを書き込む。それから気持ちを切り替えて、書籍の残りの原稿と写真をすべて入稿。そういえば、タイトルの『Jのほそ道』も(仮)ながらついに解禁となった。原稿の内容に関して、編集担当のGさんから電話をいただいたので、ついでに業界内の情報交換。在豪ライター、植松久隆さんのインタビューをまとめて、ご本人に確認をお願いする。

 自宅で昼食後、先日の鹿児島取材の原稿に着手。その間、ちょっと神経をつかう取材オファーをする。14時過ぎ、奄美地方に強い地震という速報があった以外、ただただ執筆とメールのやり取りに終始した一日。基本的に現場主義の人間なので、こういう日が続くと少し不安を覚えることもあるが、来月になれば国内外の取材が目白押しで嫌でも忙しくなる。焦らずに、目前のひとつひとつの仕事に向き合うべきだろう。

 カミさん、20時半に帰宅。東京にアライグマやハクビシンが生息するようになったというNHKの『クローズアップ現代+』を見ながら、ノンアルコールで夕食を摂る。今日はさすがに煮詰まったので、23時30分に就寝。

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