中野吉之伴フッスバルラボ

【指導論】コミュニケーションをとって人前でも話をすることはそんなに難しい?自主的な取り組みをスポーツクラブが精力的にするべき確かな理由

▼ 育成年代のトレーニングに必要なこと

夏の一時帰国では多くの場所でサッカークリニックや指導実践をさせてもらえた。熱心な取り組みをしている方々は日本中のいたるところにいる。それは本当に素晴らしいことだ。

そんな中、育成年代において、どんなことを、いつから、なぜ、どのように取り組むべきなのかを丁寧に整理しておくことはやはりとても大切なことだと思われる。

《今回はトレーニングをして終わり》という形だけではなく、トレーニング前に《どんな意図で、どんなことを、どのようにやるのか》という前提に関する話をさせてもらう形式も多く準備した。またトレーニング後に振り返りの時間を持つことで、より一つ一つの輪郭がクリアに見えてくる。

例えば僕は《自主的に取り組む経験不足が日本では顕著》という話をする。自主性がないのではなく、そもそも自主的に取り組むという経験そのものが少ないというところをもっと大事にする必要がある。

「日本社会全体に《自主的な取り組みがしづらい》仕組みがあるから」とか、「学校教育がそもそも《自主的な取り組み》を容認しないから」という背景があるのは重々承知しているが、だから「自主的な取り組みはやらない」とか、「やったところで意味がない」といっていたら、これまで以上に経験を積む機会が少なくなってしまう。

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