U9=小学校低学年のトレーニングはどうやって考案するのか?
▼前回、ドイツで行なわれているU9=小学校低学年の「試合環境」と「トレーニング」について考察した。
引き続き、今回は具体的にトレーニングでどのような点に気をつけたらいいのかを書き記したいと思う。
ドイツでは、それぞれの子どもが試合中に起こる事象を認識し、そこから判断・決断を行った上で様々な経験を積み重ねられる試合環境づくりとして「5対5」が推奨されていることは、「U9=小学校低学年の指導とは? サッカーで起こる4つのメカニズムとは何か?」に示した。
では、ピッチ上でどんな現象が見られるようになるべきか。
まずいくつかのポイントを挙げてみたい。
1.ゴールへの意欲を大事に
2.ボールの奪い合いから逃げずに攻守でどんどん勝負
3.攻撃時にサイドに開いてポイントを作る
4.自陣から敵陣にボールを運ぶ意識を持つ
5.ボールを失ったらすぐに戻る
6.守る時はまずセンターを固める
サッカーはゴールを奪い、ゴールを守るスポーツである。
だから、そのプロセスにはボールを巡る戦いがあり、ゴールを巡る駆け引きがある。様々な技術や戦術は、そのために必要になるわけだ。最も大切な要素として、U9=小学校低学年では「ゴールへの意欲」と「ボールへの意欲」を大事に育んでいきたい。
その上でドリブル、パス、ボールを止めて運ぶといった基本技術と知り合える環境を作り出すのが基本的なトレーニングデザインの考え方だ。具体的に言えば、技術練習をバラバラに行わずにシュートへと結びつけることが大切である。
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