【ニュース】2026年からの選手契約制度の改定を決議。「まずはプロ選手のステータスをもっと上げていこうという事が基本の中で、様々な議論をしいくつか改定させていただきました(Jリーグ・樋口氏)」
9月24日、Jリーグの理事会が行われ、理事会後に記者会見が行われた。
今回の理事会で決議された選手契約制度の改定について、Jリーグ・樋口順也フットボール本部長が説明を行った。
改定の概要は以下の通り。
〇樋口順也フットボール本部長
選手契約のA・B・C契約制度については、2022年後半から選手会やクラブと長く議論を続けて進めてまいりました。途中シーズン移行の議論があり断続的な話し合いでしたが、今年の春くらいから本格的な話し合いを進めて、本日決議として発表しています。
現状のプロABC契約制度は、施行されたのが1999年で、議論されたのが1997年頃でした。当時はフランスワールドカップや横浜フリューゲルスの件(1998年)やJ2がスタート(1999)した頃です。
1993年に加速度的に始まったJリーグがいわゆるJリーグバブル一旦はじけて、プロリーグとしてあるべき姿を議論したのが25年前だったと認識しています。それから細かい金額の改定や移籍金の国内係数が撤廃される改定がありますが、ABC契約契約自体に大きな改定するのは約25年経った今回が初めてとなります。
目的としてはいろいろあります。
25年前と比べると環境が大きく変わってきました。競争相手が海外になった事や国内でもプロ野球はもちろんですがBリーグができたり日本のプロスポーツ環境が大きく変わってきました。そういった中で選手会からもいろいろな要望がある中で、吉田麻也会長と中心に何度も議論させていただきました。
まずはプロ選手のステータスをもっと上げていこうという事が基本の中で、様々な議論をさせていただきいくつか改定させていただきました。
まずは今ABC契約がありますが、こちらの区分を撤廃する事を決議しています。シーズン移行が2026年の夏から行われますが、その前の移行期の大会が始まるタイミングの2026年2月からとなります。
また現状新人選手の年俸上限があります。
C契約から始まると基本報酬が460万円、A契約に切り替わっても基本ん報酬が670万円という上限がありましたが、2026年2月から1200万円に上げたいと思っています。
また住宅や車といった支度金というものがありますが、現状は家族構成によって上限が変わっていましたが、こちらを一律これまで一番高い500万円に合わせる改定となります。基本報酬が1200万円となりますので、出場報酬を含めると選手によっては初年度から2000万円くらいの報酬を得ることができるようになります。
一方で、本当に緩和するだけでいいのかという議論も何度も行っていまして、将来的には制限を完全に撤廃して上限を無くすという議論を続けていく事も継続的に議論してくと確認しています。
3番目、A契約を除いてB契約とC契約には基本報酬の下限というものがありませんでしたが下限を新設されます。こちらのタイミングは少し遅れて移行期の2026年7月開始としています。
また合わせて、プロ契約の最低人数を大幅に増やしています。これまでJ3だと3名、J2だとA契約が5名、J1だとA契約が20名といった枠がありました。こちらをABC共通で20名に引き上げる決議をしています。
それから18歳以下の選手は例外対象とできると記載しています。
プロ契約は16歳になったタイミングでできますが、これから海外移籍の移籍金の獲得なども考えると、早いタイミングでのプロ契約することがどんどん進んでくるかなと思います。一方でいきなり16歳の選手と契約するとなると、いきなり480万円というハードルがあるのと、早い段階でのプロ契約を阻害する要因になると考えています。ですので高校3年生の学年まではこの金額の例外にできる付帯事項についても決議しています。
統一契約書など規則に落としていく事になり最終的にはJFAの理事会決議も必要になるが、まずはJリーグの方針を決議しています。
リリースの下には野々村チェアマンと吉田会長のコメントも掲載していますので合わせてご覧ください。