Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「複合的な考え方の中で再開スタイルは検討していかなくてはならない(村井チェアマン)」~2020年度第4回理事会後の記者会見より(3)~

本日、Jリーグの2020年度第4回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。
今回も理事会後の会見を追いながら、その内容について見ていきます。

(2)はこちら

~質疑応答~

Q:YouTubeで手洗い動画(Wash Your Hands)だと思うんですが、理事の皆さんで実施された狙いやお気持ち、コメントをいただければと思います。

○村井満チェアマン
「様々なメディアやインターネットやSNS等を使って、新型コロナウイルス対策を呼びかけている中で、原副理事長からだったと思いますが、『我々もやろうよ』とお声がけをいただいたので、そうだねということで始めました。
実は最近長いこと家にいて、私の場合家族とか孫が一緒なんですが、どんなものを見て、どんな生活を送っているか、普段の生活だと全く想像できなかったことを見聞きしている中で、やはり孫たちがよく動画を見ているなと思ったので、少しでも協力できるならということで、制作した次第でございます」

Q:昨日官邸に行かれた経緯や話の内容、今後どういった展開を狙っていらっしゃるのか、もう少し具体的に詳しくお伺いできればと思います。

「前回4月15日の臨時理事会後の会見をした際に、記者の方から『医療機関に対しJリーグとして何かやれていますか』という問題提議をいただいたと認識していて、その後ずっと自分の中で何ができるか考えている時間がありました。

Jリーグは、年間売り上げで1000億円くらいのtotoと呼ばれるスポーツ振興くじの対象試合になることで、そのうちの4分の1にあたるスポーツ助成金が各スポーツ団体に大きく還元されています。少なからず日本のスポーツ界に貢献できている自負があったものの、この国難と呼ばれている状況の中で何ができているだろうと、自問自答していました。

昨日、ひとつの仮定というか何も根拠のない話なんですが、長官に申し上げたのは、Jリーグには56のクラブが全国39都道府県にクラブがあり、全クラブがクラブハウスを持っています。そのクラブハウスには、シャワールームがあり、ちょっとした電話応対ができるオフィススペースを持っているクラブもあります。多くのクラブが広い駐車場があり、人工芝のグラウンドも持っていたりするので、もしその地域でPCR検査、例えば医療スタッフがクラブハウスを利用し、屋外で仮設テントやプレハブを作るなりして、検査をする場を供することができる、そんなことができるのではないかと考えました。そんなことができるかもしれませんが、余計なお世話かもしれないし、我々は医療専門家でもない中でずれていたりするとクラブに号令をかけるわけにはいかず、そんなことを考えたんですがいかがでしょうかということを申し上げた次第です。

長官は今の対応にご苦労されているのか、こんな些細な話でも大変喜んでいただきました。
『全国で一斉にということはないとは思うけれど、一つでも二つでもそういう具体的なケースができれば大変ありがたい』というお言葉をいただきました。

本日の理事会でも、我々はいろいろなことを要望するだけでなくて、何ができるかを協議したいと思いそういうことを提示したところ、理事会メンバーの皆さんからもできることならそういう貢献をしていこうという想いをいただくことができました。

個々からは各論になりますので、地域よって医療の状況やニーズも違うでしょうし、我々がどうこうすることでもありません。多くのクラブハウスは、行政所有や(行政が)管理をされているケースも多々あるので、我々の一存ではできませんが、もしそういうお声がかかり、クラブとも個別の合意があれば、そういう余地もあるのかなと思った次第です。

Q:再開当初は無観客を想定してらっしゃる中で、『再開に至るまで6週間の準備が必要だと選手会から要望があった』という一部報道がありました。このあたりについて教えていただければと思います。

「再開に向けて、今具体的なものがあるわけではありません。一部6週間という報道もありましたが、選手会側もそれは訂正されていたようですし、今具体的な再開までの準備期間をどの位確保するかというのは、この後競技日程プロジェクトが各クラブの担当者や選手会と協議をし詰めていくことかなと思っています。現時点で何か確定しているものはございません」

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