Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【解説】2019年度Jリーグ決算について「金額そのものは大きな赤字ではありますが、当初想定していたよりも良い結果に終わったとご認識いただければ(Jリーグ青影氏)」~Jリーグ社員総会後の記者会見より~

3月12日、JFAハウスにて公益社団法人 日本プロサッカーリーグの社員総会が行われ、2019年度(令和元年度) 決算が承認された、

今回は総会後に行われた記者会見での説明をたどりながら、2019年の決算について見ていきたい。

○Jリーグ経営本部 青影宜典氏

「私の方から、社員総会の中でご案内させていただいた決算と事業報告について、皆さんに説明をさせていただきます。

こちらが、公益社団法人日本プロサッカーリーグの本日社員総会でご承認いただきました、2019年度の決算内容です。

  科目 2019決算(A) 2018決算
(B)
増減
(A-B)
Ⅰ 一般正味財産増減の部      
1. 経常増減の部      
(1)経常収益      
基本財産運用益 0 0 0
受取入会金 45 60 ▲15
受取会費 1,347 1,337 10
協賛金収益 5,225 4,804 421
Jリーグ主管試合入場料収益 467 179 288
公衆送信権料収益 17,794 17,787 6
商品化権料収益 699 663 36
その他 1,563 2,035 ▲472
経常収益計 27,140 26,866 274
  (2)経常費用
①   事業費 27,466 26,362 1,103
リーグ運営経費 3,259 3,160 100
クラブへの配分金 14,863 14,101 762
その他 9,344 9,102 242
②   管理費 295 363 ▲67
経常費用計 27,761 26,725 1,036
当期経常増減額 ▲620 141 ▲762
2. 経常外増減の部
(1)経常外収益 0 0 0
(2)経常外費用 0 0 0
当期経常外増減額 0 0 0
当期一般正味財産増減額 ▲620 141 ▲762
一般正味財産期首残高 3,486 3,345 141
一般正味財産期末残高 2,866 3,486 ▲620
Ⅱ 指定正味財産増減の部
受取寄付金 12 14 ▲1
一般正味財産への振替額 ▲13 ▲25 12
当期指定正味財産増減額 ▲1 ▲11 10
指定正味財産期首残高 30 41 ▲11
指定正味財産期末残高 29 30 ▲1
Ⅲ 正味財産期末残高 2,895 3,516 ▲621

※ 百万円未満を四捨五入。端数調整なし。

2019年の決算数値についてはAの覧に記載しています。隣のBは2018年の決算の情報です。それぞれの増減額、それぞれがどう変化したのかが右側の列に記載してわかるかと思います。

通常の企業の売上高にあたる経常収益計部分が271億4千万円という実績でした。昨年と比べるとプラス2億7千4百万円増加しています。

経常収益計 27,140 26,866 274

一方で経常費用がその下の部分です。こちらは約277億6千万円となり、昨年比約10億円増加となっています。

経常費用計 27,761 26,725 1,036

経常収益と経常費用の当期経常増減額が、6億2千万円のマイナス(▲)となっています。

当期経常増減額 ▲620 141 ▲762

このほか、経常外の収益や費用を足し引きしまして、最終的な当期一般正味財産増減額、いわゆる赤字が6億2千万円のマイナス(▲)となっています。

当期一般正味財産増減額 ▲620 141 ▲762

結構大きな赤字じゃないかというご認識になるかと思いますが、想定していなかったと言われればそうではありません。これが意味するところを説明させていただきます。

話は3年前に戻ります。

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