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「フットボールゼミ」で注目する3クラブとは? ミルアカのデータマンが語る新たな挑戦<3/3>

アジアカップでの伊東純也に感じた「ある変化」 ミルアカのデータマンが語る新たな挑戦<2/3>

キャンプでは無失点だったFC町田ゼルビアだが

──Jリーグに話題を移したいと思います。2024年のJリーグは、J1J2J3がいずれも20クラブとなり、ルヴァンカップが60クラブで開催されるフォーマットに改められ、そしてパリ五輪もあります。いろいろと変更点がある中、優勝争いに影響を及ぼすファクターはどれになるのか。佐藤さんのお考えはいかがでしょうか?

佐藤 もうひとつ、今年というか2024-25シーズンの変更点として、AFCがあります。来季からAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)、AFCチャンピオンズリーグ2ACL2)に分かれるんですね。Jリーグからは、ACLEJから3クラブ、ACL2には1クラブ、合計4クラブが出場します。この変更も、意外と意味を持ってくると思います。

──ACLEにはヴィッセル神戸、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス。そしてACL2にはサンフレッチェ広島が出場するわけですね。いずれも今季の上位争いが期待されるクラブですね。

佐藤 夏に開幕する欧州リーグの場合、寒くなるにつれてコンディションが上がっていきますから、序盤戦はわりと様子見のところがあります。けれどもJリーグの場合、開幕からの5試合が重要で、ここで勝ち点10以上いかなかったら優勝はもちろん上位争いもない。で、開幕前のACLには、川崎とF・マリノス、そしてヴァンフォーレ甲府が残っていて、特に川崎なんかはどちらにフォーカスするかというのが、非常に気になるところだと思います。

──去年の川崎は8位に終わっていますから、タイトル奪回を重視しているとは思いますけれど、アジアでの初タイトルも重視しているはずですよね。どちらに重きを置いているんでしょうか。

佐藤 おそらく後者じゃないかと思いますね。得られるお金も違いますから。

──つまり表立っては言えないけれど、ACLを第一ターゲットとして、そこから逆算してリーグ戦やカップ戦を戦うという感じになるということでしょうか。

佐藤 ということに、なるんじゃないかって思いますよね。ちなみに来季のACLは、グループステージ(GS)から年をまたぐことになるんです。GS8試合あるんですが、7試合目と8試合目は2025年の2月なんですよ。現時点では、日本とACLはシーズンがずれているので、そういう意味でも出場クラブは楽な戦いにはならないと思います。

──そうした中、ACLに出場しないクラブで注目しているクラブは、どこでしょうか?

佐藤 これはもう、FC町田ゼルビアですね。

──やっぱり! どこまで行けそうですか。

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