北海道でJリーグのダービーが実現する日を夢みて 矢野哲也(BTOP北海道代表取締役社長)<2/3>
■「だったら矢野さん、あなたが社長になってよ」
──矢野さんは昨年にBTOPの社長に就任するわけですが、愛媛FCで現役引退後はずっとサッカーから離れていたんでしょうか?
矢野 離れていましたね。実はこっちに戻ってきて2年くらい、社会人チームでプレーを続けていたんですけれど、仕事が忙しくなったこともあって、それ以降はボールを蹴る機会はめっきりなくなりました。ただ、5年くらい前ですかね。スクールで小学生にサッカーを教える友人に勧められて、週一くらいで指導する機会があったんです。個人的には貴重な経験でした。
──いわゆる街クラブですか?
矢野 独立したクラブチームではなくて、どこに所属していても参加できる、塾みたいな感じでしたね。今の子供たちって、必要以上に勝利を求められるところがあるじゃないですか。そうではなくて、もっとサッカーの楽しみ方や考え方を教えるような感じでした。僕自身、嫌いで辞めたわけではないので、何かしらの形でサッカーに恩返しをしたいという思いは、ずっと持っていたんですよ。
──そうした思いであったり、あるいは子供たちにサッカーを教える経験であったり、そういったものが伏線となってBTOPの社長就任につながっていったんでしょうか?
矢野 どうなんでしょうね。BTOPの立ち上げは2021年の夏くらいだったんですが、僕は当時、クラブの外側の人間だったんです。クラブに出資している何人かの方々が、僕とつながりがあって、僕が元Jリーガーということで相談があったのがきっかけでした。「こういうチームを作るみたいだけど、そもそもJリーグに行けるの?」という感じで。
──2021年といえば、道央・道北ブロックを優勝した年ですよね?
矢野 そうです。ただし、それは「サンクFCくりやま」時代の話で、BTOPが経営に参画する以前の話なんですよね。
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