宇都宮徹壱ウェブマガジン

ゲンゾーとヤサガラスとクラブの現在地 月刊マスコット批評@ツエーゲン金沢

 今週月曜日、ツエーゲン金沢のアンバサダー兼スポンサー営業、辻尾真二さんのこんなツイートが話題になった。

 金沢はJ2の第33節を終えて、降格圏内の21位(1試合未消化)。9月2日のホームでの東京ヴェルディ戦でも、いいところなく0−3で敗れてしまった。今後も清水エスパルス、FC町田ゼルビア、大分トリニータ、ファジアーノ岡山といった上位陣との対戦を残している。

 降格危機の不安とイライラから、上記のような「通報」をするような人も出てくるのだろう。こうした話は、もちろん金沢に限った話ではない。シーズンが押し迫ったこともあって、最近はファン・サポーターの余裕のなさに起因する「事象」をあちこちで耳目にするようになった。

 そんな時こそ「マスコット」ではないだろうか?

 とりわけ金沢はマスコットの宝庫。イヌワシをモティーフとした、ゲンゾー。その変身形態である、ゲンゾイヤー。ゲンゾーが大好き(だった)帰国子女、ナンシー。そして「憎きツエーゲン金沢を邪魔する悪者」ヤサガラス。彼らが繰り広げる「茶番」は金沢サポのみならず、ビジターのファン・サポーターの間でも人気を集めて久しい。

 金沢の取材で、西部緑地公園を最後に訪れたのは2015年のこと。当時はゲンゾー以外のマスコットはおらず、ナンシーやヤサガラスとの掛け合いもリアルで見たことがなかった。そんなわけで今回は、キックオフ3時間前の16時には現地に到着するようにした。

(残り 1259文字/全文: 1929文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ