日本語で継承すること、そして血を薄めないこと 鹿島が「ブレない強豪」であり続ける理由
昨年末から進めていたスポナビでの大型企画が、ようやく正式リリースとなった。『シリーズ 証言でつづる「Jリーグ25周年」』である。今月22日の「前口上」につづいて、23日には「1994年」の前編がアップされた。今後は月1ペースで、Jリーグの四半世紀のヒストリーの中から、それぞれの年の象徴的な出来事をピックアップ。当事者の方々へのインタビューをもとに、それぞれの時代の「熱量」と「空気感」を2年間にわたってお伝えしていく所存だ。
さて、記念すべき連載第1回の「1994年」では、ワールドカップイヤーのこの年に現役バリバリの世界的なスター選手が相次いで来日したことを踏まえて、ワールドカップ優勝メンバーのレオナルドが入団した鹿島アントラーズにフォーカスした。オープニングに鹿島を持ってきたのは、もちろん昨年のクラブワールドカップ決勝のイメージが記憶に新しく、読者にアピールしやすいという思惑があったからだ。先月から今月にかけて鹿島を2度訪問し、石井正忠監督と鈴木満強化部長にインタビューしたのは、この企画のためである。
実のところ鹿島というクラブは、私にとっていささか縁遠い存在であった。気軽に取材に通えない距離感があったことに加え、「強すぎる鹿島」に対して無意識な抵抗感もあったように思う。しかし今回、Jリーグ黎明期からのクラブの歩みをあらためて検証し、併せて往時を知る当事者たちからじっくりと話を聞くことで、他に例を見ない鹿島の「特異性」を理解するいい機会となった。今回のコラムに反映されなかった部分も紹介しながら、あらためて「ブレない強豪」鹿島アントラーズについて考えたい。
(残り 1956文字/全文: 2641文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ