なぜインドには2つの国内リーグがあるのか? 末岡龍二&和泉新(プネーFC)インタビュー<後篇>
前号に続いてインドの『Iリーグ』でプレーしている末岡龍二(すえおか・りゅうじ)、和泉新(いずみ・あらた)両選手のインタビューを掲載する。末岡選手と和泉選手は、当時はプネーFCの所属。私が『アジア・フットボール批評』の取材でインドのコルカタを訪れた際に初めて現地でお会いして、現地の知られざるサッカー事情について、外国人プレーヤーとしての立場からいろいろと興味深い話を聞かせていただいた。
後篇となる今回は、彼らが所属するIリーグと、昨年新たに立ち上がった新リーグ『ISL(インディアン・スーパーリーグ)』についてお話を伺う。ISLとは何か? まずは『アジア・フットボール批評』での拙文から引用する。
ISLは昨年、新たにスタートしたプロサッカーリーグで、デリーやコルカタやムンバイといったインドの主要都市を本拠地とした新設8クラブが参戦している。このリーグに「マーキープレーヤー」として集められた選手が、実に豪華。アレッサンドロ・デル・ピエロ(デリー・ディナモスFC)、ダビド・トレゼゲ(FCプネー・シティ)、フレドリック・ユングベリ(ムンバイ・シティ)などなど。豪華さは監督も同様で、ジーコ(FCゴア)、マルコ・マテラッツィ(チェンナイ・タイタンズ=選手兼任)といった名前が並ぶ。
世界から注目される中で華々しく開幕し、いちおうの成功を収めたとされるISL。だが、それにしてもわからないのは、すでにIリーグというプロリーグがあるにもかかわらず、なぜ新たなリーグを立ち上げる必要があったのか、である。そもそも1協会に2つのプロリーグが存在すること自体、FIFAの理念から反するわけで、インドネシアのような制裁を受けてもまったく不思議ではない。にもかかわらず、FIFAはこのISLを事実上黙認している状態が続いている。
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