中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】大丈夫?年々暑くなる欧州の夏/後半はドイツ語の敬語の話

こんにちは!今週のゆきラボも、暑い暑いドイツからお送りします。あんまり暑いというと日本のみなさんに怒られてしまうかもしれませんが、この国ではまだ冷房が全然普及していません。にわか雨が降れば多少は過ごしやすくなりますし、夜から明け方にかけては比較的気温が下がりますが、コラムを書いている7月11日現在の外気温は33℃。夕方には37℃近くまで上昇するという予報も出ています。

【コラム】薄暗い夏の昼下がりとジャガイモの国のポテサラ話

2年前のゆきラボで、部屋を閉め切って暑い外気を入れずにしのぐドイツ式の暑さ対策のことを書きましたが、その方式ではどうしようもないのが学校です。エアコンのない1つの教室に30人の生徒がいたら、それだけでまず暑苦しい。人の出入りも多いので、どうしたって外気は入ってきます。そのうち、日本の学校のように教室にエアコンを備えつけないと、6月・7月の授業がままならなくなるのではないかと思うのですが。

ちょうど学年末の試験も卒業試験も一通り終わった時期なので、今日はフライブルク市内の多くの学校で、午後が休講になりました。サッカーなど屋外スポーツの練習ももちろん中止。活動しているのは水泳クラブくらいなんじゃないでしょうか。

フライブルクには高温警報が出ました。天気図が赤い

ドイツでは州ごとに夏休みの時期が異なります。北部の州が6月の終わり頃から順次休暇に入っていき、ドイツの南に位置するバイエルン州やバーデン・ヴュルテンベルク州は7月末から一番最後に休暇を迎えます。観光地の混雑を緩和したり、休暇で仕事が滞るタイミングをずらしたりするための措置ですが、おかげでこの2州の子どもたちは、暑さの中で登校しなければならない期間が一番長いことになります。

温暖化の影響で夏の気温は年々上昇していますが、とはいえお盆を過ぎればかなり過ごしやすくなるので、他州みたいに6月と7月は夏休みにして、8月半ばから新学期スタートにしてくれないかな、と思ったりします。人手不足や学校の設備の不十分さなど、問題は既に山積しているので、いつ設置されるかわからないエアコンを待つよりは、とりあえず一年で一番暑い時期に夏休みをずらしたら手っ取り早そうなんですが、ダメでしょうか。

とにかく暑い暑いばかり口にしてしまいそうなので、コラム後半は話題を変えて、ドイツ語のタメ口と敬語の話です。

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