中野吉之伴フッスバルラボ

【今年の抱負】昨年起こした《変化》の上で今年の目標は《収穫》。積み重ねてきたもの、つながり合ってきたものを 具体的な形や活動にしていく

あけましておめでとうございます。昨年も多くの方にフッスバルラボを読んでいただき、感謝の思いでいっぱいです。本年も様々な取り組みをしていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

そんな2023年最初のコラムは、今年の目標についてまとめてみたいと思う。《一年の計は元旦にあり》とは昔から日本で大事にされている言葉だが、これだけではなく、日本古来から継承されている言葉や習慣には、現代でも重要なものもたくさんある。

新しいものばかりに飛びつかずに、本質的に大切なことへの視点と解釈を大事にしながら、これからもやっていきたいものだ。

さて、昨年の抱負は《変化》だった。2020から21年にかけてはコロナ禍の影響をもろに受け、僕の仕事も活動もいろいろ急展開続きだったが、その中で方向性を見つけ、やれることを整理し、安定させることに集中。

そうした下地が出来上がってきた中で、《新しいチャレンジを探していく》《ポジティブな変化を自分でつけていく》のが昨年の目標だった。

できたこともあれば、できないこともある。でも、できないと思って動かないと、何も変わらない。だからといって、破れかぶれにチャレンジしてばかりでは、次にもつながらない。

現状を把握したうえでやりたいこと、取り組みたいことを見つけ出し、うまくいくための道筋を考慮して、準備して、勇敢にチャレンジする。

勇敢と無謀は違う。
慎重と臆病は違う。

自分がそうやってこれまでチャレンジし続けて、つかみ取ってきた経験が確かにつながってきている感覚がある。まいた種が芽吹てきている感覚がある。

だからこそ今年は《収穫》を抱負にしたい。
積み重ねてきたもの、つながり合ってきたものを
具体的な形や活動にしていきたい。
この1年ですべてを回収することはできないだろうけど、
そのためのスタートをきりたい。

①育成指導者

僕のルーツであり、本業。現在監督をしているU13とU19では、前半戦を分析し、年代別に必要な要素を考慮しながら、冬季準備期間に向けて明確なプランを立てていく。

選手としても、人間としても、子どもたちそれぞれが確かな成長を感じられるように導くために、具体的な方針を指導者間で共有していく。

そして、小さな街クラブながら自分たちにあった育成コンセプトを作ろうというプロジェクトを形にしていくことを大事にしたい。せっかく中心人物としてガッツリ絡めているのだから、時間がないことを言い訳にしないで、クラブとしての育成方針とフィロソフィー、各年代トレーニングにおける重要点の整理をまとめ、指導者講習会をクラブ内で行えるようにする。

②ライター

2022年はライターとしての仕事の可能性が大きく広がった年でもあった。ワールドカップ期間中はオファーをたくさんいただけたし、振り返るとサッカーだけではなく、他のスポーツについても書く機会があったり、スポーツだけではなく、子育てや教育、海外生活についても各範囲を広げることができている。

さらに発展させていくために、2023年も好奇心のアンテナを張っていきたい。他ジャンルで活躍されている人たちにもインタビュー企画などをやっていけたらと思っている。

そして今年のハイライトは、2年以上構成・執筆・修正を繰り返している新刊がようやく出版への見通しが立ってきたことだ。打ち合わせを何度もして、原稿を何度も修正して、メッセージの方向性を何度も調整して、というとても丁寧な仕事をしてくれる編集者の方のおかげで、とても質の高い本が出来上がりそうだ。

ぜひ楽しみにしていただきたい。

③日本での活動

22年夏に3年ぶりとなる日本での活動が実現できた。コロナ対策との兼ね合いもありながら、現地で子供たち、指導者、保護者の方々とダイレクトの関わり合いができるのはとても幸せなことだ。

《グラスルーツにおけるスポーツとの関わり合い》《クラブと学校と地域との関わり合い》《地域協会とクラブとの関わり合い》《子供と大人の関わり合い》《指導者としてのあり方》《トレーニングにおけるプランニングや注意点》

そういったことを、今年も積極的に、精力的に伝えていきたい。

早速1月27日から2月8日まで一時帰国する予定だ。

今回はつくば、水戸、長岡(未定)、大阪、京都、碧南、安城、浜松を訪問。

詳細は随時アップしていく。

④フッスバルラボ

2022年10月で5周年を迎えたフッスバルラボ。試行錯誤を繰り返しながら、5年間やり続けてきたことは素直にすごいと自分でも思うし、WEBマガジンという場にはまだまだ大きなポテンシャルが秘められていると思う。

フッスバルラボでは交流会も行っており、そこではジュニアサッカークラブ指導者、中・高部活の顧問、保護者、クラブ経営者、サッカー協会関係者などなど、様々な立場の人が自然に意見交換できる場ができあがってきている。

そしてここでのつながりから、実際の交流も生まれているのがすばらしい。

2023年はそうした様々な立場とジャンルの人たちが、《ドイツ》《サッカー》《育成》《指導者》《地域社会》というキーワードを通じて、みんながいろんなことを感じ取れる興味深い本質と向き合った記事をどんどん書いていくのでお楽しみに。

《サッカー“と”生きる》

僕の信条としているこの言葉とともに、今年も思う存分サッカーとともに幸せに生きていくつもりだ。

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