中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】学校に赤ちゃんがやってきた/フライブルクマラソン・後編

こんにちは!新年度が始まって2週間、日本では各地で入学式も行われて、新生活をスタートされた方も多いのではないかと思います。

我が家の子どもたちの学校は今週の後半からイースター休暇に入ります。ドイツの学校は夏の長期休暇以外にも1〜2週間の休暇が数回あるので、仕事を持つ親にとってはスケジュールのやり繰りに頭が痛いところではあります。

ただ、夫婦ともに自営業の我が家では土日も何かしらの仕事が入っていることが多く、完全オフになる日が少ないので、定期的に学校休暇に合わせて前後のスケジュールを調整して、きちんと休める日を何日か作るのは大事なことだ、とも思っています。その前後のスケジュール調整がものすごく大変だったりはするんですが。

学校が休みということは、部活動のないドイツでは、学校の先生もお休みということです。「いいよねー、学校の先生はお休みが多くて!」と羨む声も聞こえてきます。実際には子どもと同じスケジュールでまるまる休んでいるわけではなく、出勤して休暇明けの授業の準備をしたり、休暇中の時間を使って研修を受けたりもしているはずなんですが、その分の仕事は親からは見えないんですよね。

学校のお休み、ということに関連して言えば、風邪はじめいろいろな感染症が流行りやすい秋冬は、生徒だけでなく先生のお休みも、それに伴う予定変更や休講も増えます。先生本人の病欠はもちろん、家に一人で置いておけない年齢のお子さんを持つ先生であれば、お子さんの体調不良でお休みすることも多いです。

教員だけでなく基本的にどの職種も「本人や子どもの具合が悪いときは休む」がドイツのスタンダードですし、大切なことではあるのですが、ドイツ全土でコロナのために連日多数の自宅隔離者が出ているここ数か月の状況はさすがに想定外です。

イメージ https://www.photo-ac.com/

ということで、先週は次男の副任の先生が2日間ほど、1歳半の赤ちゃんを連れて学校にやってきました。先生のパートナーはインフルエンザでダウン中、ベビーシッターさんはコロナでお休み、すでに他のお子さんの病気で何度もお休みを取っていたため、さすがにこれ以上休めない……という状況だったようです。

次男は「赤ちゃん、めっちゃかわいかった」とニコニコして帰ってきました。先生の連れてきた赤ちゃんは、人見知りしたり極端に動き回ったりはしないタイプのお子さんだったようで、授業中にぐずることもなく、教卓の横でおとなしく遊んだりおやつを食べたりして過ごし、クラスの人気者になったそうです。

次男は家の中では最年少なので、たまに年下の子に接する機会があるとびっくりするくらい細やかに優しくしてあげていることがあります。少子化のドイツでも、末っ子だったり一人っ子だったりと、身近に赤ちゃんがいない環境で育っている子どもはたくさんいるので、そういう子が短い時間でも赤ちゃんと同じ空間にいられる機会があったのは、貴重な経験だったのではないでしょうか。

さて、コラム後半はフライブルクマラソンの続きです。

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