中野吉之伴フッスバルラボ

【ブンデスJ】ブンデスリーガクラブとJリーグクラブ、ドイツと日本の共通点をいろいろ探してみる企画。第一回はミュンヘンとバイエルン

▼ 新企画:Jとブンデスの共通点を探してみる

毎月末に当WEBマガジンのアドバイザーをしてくださっている宇都宮徹壱さんと編集ミーティングを行っているんですが、以前「《Jリーグクラブとブンデスリーガクラブの共通点を探してみよう》という企画は面白いんじゃないか?」という話で、すごい盛り上がりまして。

・クラブの立ち位置、歴史、育成を比較してみたら似ているところが出てくる?
・バイエルンに当てはまるクラブはある?
・ライプツィヒみたいな新鋭クラブは?
・首都クラブとしてのFC東京とヘルタベルリンを比べると何が見えてくる?
・ウニオン・ベルリンのようなクラブはあるかな?
・ザンクトパウリみたいなクラブは日本にも必要?
・シュツットガルトって街でいうと名古屋だろうか?

僕の主観によるファンタジーもだいぶ入ってくるかもしれませんが、上記したようなところを取り上げて、僕なりにつながりを探して掘り下げてみたらかなり興味深いものになるんじゃないでしょうか。

というわけで、新企画として《J・ブンデス独断比較》をしていこうかと思います。

今回は【ミュンヘンって日本でいうとどのあたり?】【バイエルンに相当するクラブって?】というのをテーマにお送りしようかと。あくまでも個人的な見解ですので、そのあたりご理解の上で、楽しんでいただけたら嬉しいです。

▼ バイエルンはドイツではない?

ミュンヘンが州都のバイエルンで暮らす人たちは、自分たちは《バイエルン人》と名乗っている人が思いのほか多い。連邦国家のドイツではそもそものところで、それぞれの地域色がとても強いし、当然のようにアイデンティティが強固。

国として法律をどうこうすることができなく、あくまでも州知事を集めて会議を行い、全体的な方向性やモデルケースを示すところまで。最終的にそれぞれの州でどのような規約を導入するかは違う。

今回のコロナ禍においてもそうで、例えば今感染者数が全国的に増えているのでスポーツイベントは屋外でマックス1万5千人までという上限は州知事会議で定められるけど、その中でどんな制限を設けるかは週ごとに違う。

僕が暮らすバーデンビュルテンビュルク州は保守派が多いので、政策はいつも慎重。今回も上限は750人と相当制限されている。一方でルール地方のあるノルドラインベストファーレン州では社会的な動き、ビジネスの動きが必要という判断で、1万5千人の集客が許可。同日に開催されている試合なのに、方やほぼ無観客、方やファンの声で熱気むんむんというコントラストが見られるのは不思議な感じもするし、ドイツ的だったりもする。良くも悪くも。

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