【きち旅】いままで訪れたことのある欧州の町々をご紹介。第二回はリヒテンシュタイン公国首都のファドゥーツ
▼ 世界で6番目に小さな国リヒテンシュタイン
面積:160㎢(日本の小豆島サイズ)
人口:約3万8000人
首都:ファドゥーツ(人口約5600人)
言語:ドイツ語
ルパン三世「カリオストロ公国」のモデルとなったとされる国でもあるリヒテンシュタインを訪れたのは、2010年5月24日。
当国で開催されていたU17ヨーロッパ選手権の試合を1試合観に行こうかなと思ったのだ。とはいえ当時はまだ取材活動も全然やっていなかった時期。金銭的な余裕もなかったから宿泊して数試合観戦は難しい。でも観に行こうと思ったら行ける距離でやってる大会だけに、1試合くらいは見たい。
そんなわけでちょっと観光もかねて日帰りで観に行くことにした。フライブルクからはバーゼル、チューリッヒで乗り換えてザルガンスという駅まで電車で移動。そこでバスに乗り換えて山間の道をごとごとと。
当たり前だけど、そうした地でも日常生活があるわけだ。学校帰りの子どもたちがバスに乗り、楽しそうに友達と話しながら家路につく。街中に買い物に行くお母さんと思しき人が乗り込んできたら、たまたま知り合いがいたようで、笑顔で話し込んでいく。
そうした風景はありふれたものかもしれないけど、だから素敵だと思うのだ。
スタジアムは町はずれにあった。選んだ試合はグループA最終戦のスペイン対ポルトガル。
いま改めて調べてみたらこの時のU17スペイン代表にはフアン・ベルナト(パリSG)、ジェラール・デウロフォウ(ウディネーゼ)、パコ・アルカサル(ビジャレアル)、サウール(アトレティコマドリード)、U17ポルトガル代表のほうはホアオ・マリオ(スポルティング)、ホアオ・テシェイラ(フェイエノールト)、イヴァン・カバレロ(フルハム)、ブルマ(オリンピアコス)らがプレーしていたという。
この時代はとにかくスペインが強かった。どの年代でも、どの大会でもスペインは頭一つ抜けている印象さえあったほどだ。この試合でもポルトガルが押し込む時間帯もあったが、それでも1試合を通してみるとスペインが優勢のまま試合を運び、2-0で順当勝利。
サッカーというスポーツへの理解度、チームとしてゲームの流れをコントロールする能力、それでいてまだまだ若い世代なので前への意欲を前面に押し出していく生きの良さ。
育成年代の試合はそうした彼らの今を間近で見ることができる楽しさがある。
そこまで注目度が高いわけではないけど、サッカーの魅力に触れあえて、加えて今まで行ったことのない街をそぞろ歩くことができるというのは幸せなことだ。
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