中野吉之伴フッスバルラボ

【きちゼミ】池上「サッカー始めたばかりの4年生が『ああしろ、こうしろ』といわなくても2か月後すごく成長しているんですね」

▼ 池上さんとのWEB対談を終えて

「プロからの逆算が育成における正しい道?育成年代で気をつけたい子どもたちとの関わり方」 というタイトルで行った池上正さんとのWEB対談。

サッカー指導者だけではなくて、ハンドボール、バスケットボール、ボクシング、学校の先生、保護者の方々などとても幅広い参加者の顔触れになりました。

・子供はどんなふうに成長する?
・賢さってどうすれば身につく?
・集中するってどういうこと?
・大人と子供の関係性で世界との違いって何?
・子どもたちが将来生きていくために必要なことは?
・トレーニングメニューを必死でメモするだけじゃわからないことは?
・トレーニングメニューは順番通りに積み重ねていくのがベスト?
・練習ってすぐにできないといけないの?

参加者の方々の質問を受けながら、池上さんと育成について、子育てについて、大人と子供の関係性について、クラブのあり方について、学校の考え方について、いろいろ話をさせていただきました。

今回はその一部文字お越ししたものをこちらでご紹介したいと思います。

またフルサイズの動画配信をご希望の方はぜひ下記よりお申し込みくださいませ。

WEB対談「プロからの逆算が育成における正しい道?育成年代で気をつけたい子どもたちとの関わり方」

▼ サッカーがうまくなるための大事なヒント

中野 池上さん、まず最近どのような活動をされているのかをお話ししていただけますか?

池上 大阪でサッカープレーパークという無料のスクールを開いています。水曜日、木曜日2日間で40人ぐらいの子供達が登録はしてくれています。10月からチームも立ち上げようと募集をして、現在4人が参加してくれています。3年生2人と4年生2人。一人は私の孫です(笑)。

同じ大阪の南のほうでアドバイザーをしているクラブがあるんですが、そこで月1回交流会を開いているので、そこに私のチームも参加させてもらっています。これまでに2~3回試合の経験をしています。

今回皆さんにぜひ聞いていただきたいところでいうと、その立ち上げたチームでプレーしている4年生の子の1人は、サッカーを初めてしたという子なんです。最初スクールで参加していた時にはボールが来るとすぐに蹴る、とにかく蹴ってしまう。そんな子だったんですが、チームに入りたいといって入ってくれたんですね。

2か月くらいたって、その2試合とかを経験したという段階なんですが、昨日もスクールがあったんですが、コーチとその4人チーム対スクール生とのゲームみたいな感じでやっているんですね。

そうすると、その初めてサッカーをやっているその子が、いまではもうすぐに蹴らない。ちゃんと見てパスをする。シュートもどんどん決めるんです。

え?どうしたんだろう?というくらいの変化ですよ。

私の指導を見られた方も多いと思いますが、わたしは「ああしろ、こうしろ」という指導はせずに、「今どこを見てたの?」とか、「こんな時はどうしたらいいと思う?」という問いかけをしているだけで。練習だと2対1とかをやっているんですが、そのなかでその子がどんどん変わっていっている。

私にとってもとても興味深いことなんですね。6年生までぜひ面倒を見たいなぁと思って、お母さんとお話をしています。6年生になったときにどんなふうになるか楽しみですよね、という風に話してますね。

それがいますごく興味深いところです。

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