中野吉之伴フッスバルラボ

ザルツブルクU16コーチ宮沢悠生がプロクラブの育成現場で感じる「ミスをすることの大切さ」とは?

▼ 宮沢悠生コーチ インタビューVol.3

1.FCケルンで大迫勇也と長澤和輝、そしてザルツブルクで南野拓実と奥川雅也の通訳を務め、現在はレッドブル・ザルツブルクU16コーチとして活躍されている宮沢悠生さんとのインタビュー第3弾。

Vol.1ではドイツに渡ったきっかけ、印象的な出来事、海外で暮らすことで感じた価値観、そしてそれを日本へ伝えるときに気を付けるべきことなどについて、Vol.2では通訳としてプロ選手との関わり方、距離の取り方、リスペクトの持ち方などについてを語ってもらった。

第3弾となる今回は、ザルツブルクの育成事情について、低学年のサッカー事情について、親とのかかわり方についてなど、いろいろと話を聞かせてもらった。育成事情というと、先日REAL SPORTSさんで「なぜバイエルンはU10以下のチームを持たないのか?」というコラムを書かせてもらったが、これにつながる話も出てくるので、まだ読んでない方は是非ご一読してほしい。

▼ オーストリアの育成事情

今度はザルツブルクの育成事情について少し話を聞かせてもらってもいいですか?

宮沢「オーストリアはドイツの10分の1くらいの規模ですし、その中で選手を育てなければならない。リーグも大きくはないですし、育てないといけないので、若手を育てて売っていくというフィロソフィをザルツブルクでラングニックさんが変化させていったと思うんです。

そのフィロソフィがあるというのが、すごい武器だと思います。ドイツのいろんな指導者とか友人たちの話をするんですけど、育成年代でフィロソフィーが本当にしっかりあるクラブというのはドイツでも多くはないのかなと。

指導者がある程度自分のやりたいことをやっているチームがまだ多いというのを聞いていて。それがドイツ全体の事情かは分からないんですけど、いずれにしてもザルツブルクには育成のところにプレーモデル、自分たちのフィロソフィがあるというのは大きな武器だと思っています」

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