中野吉之伴フッスバルラボ

転機に向けた今だからこそ。自分のキャパシティを見定めて、無理のないスケジュールで、全力でこれからもやっていきたい。

▼ やろうとしすぎて無理してしまっていたかもしれない

3月になった。ここ最近、いろいろとWEBマガジンリニューアルを考えて、新しい企画に取り組もうとしている。動画を取り入れたり、読者の皆さんに答えるコーナーを設けたり、私のこれまでの歩みをまとめるコラムをスタートさせたり。「サッカーと生きる」「子どもと育つ」という今までの芯を大事にしていきながら、積極的に新しい視点から広がりを生んでいけたらと願っている。

ただ、「あれもやろう、これもやろう」としたからとすべてができるわけではなくて、私には私のキャパシティがあるわけで、それ以上のことをやろうとしたって、その先に待っているのはパンクだけだ。できないことを無理してやらないことを皆さんにお届けしているのに、自分が無理して、自分が立ちいかなくなって、更新が苦痛になってしまったらそれこそ、もったいない。

これまで当WEBマガジンは月、金に私のコラムか動画、水曜日に編集で助けてもらっているゆきのさんのコラムという形を取ってきている。私のそれぞれのコラムでは3000字強の読みごたえのある原稿をアップすることを自分の中でノルマとしてきた。動画のほうはやるやると言いながら、なかなかそれ用の時間を確保することができないまま、時間が過ぎているのは情けない話だが、いち早くその辺りのスケジュールを整えて、定期的にお届けできるようにしたいと思っている。

ただ、こうした自分の”しばり”が、記事を書いていくうえで負担になってしまっている気がする。本来このWEBマガジンは自分がドイツの現場で手にしている情報を、できる限りストレートに、シンプルに読者の皆さんにお届けしたいという思いからスタートさせたものだった。それが気がつくといろんなことにこだわろうとしすぎたり、そうしたところを気にしすぎてしまったりで、思い通りの文章や伝えたいことが書けないというジレンマにさいなまれたりしてしまっているかもしれない。

誰かの強制で始めたわけではないし、誰かに何かを強要するためにやっているわけではない。自分の考えに共有してくれる皆さんの元へ、皆さんが必要となるだろう情報をどんどん送りたいという思いを忘れてはダメなのだ。そして、そうした活動をするためには、自分に適した余白を残したスケジュールを常に最適化させながら、調整していかないといけない。

▼ 自分のキャパシティを考慮したスケジュールになっているのか?

正直私は文を書くのが速いわけではない。仕事にかかる集中力も優れているわけでもない。体調を崩すことはしょっちゅうだし、十分な睡眠時間がないとエンジンもかからない。調子がいい時は原稿3本、4本と連続して書くこともできるけど、調子が悪い時は一日全く何もできない。家にいる時と取材に出るときとでは生活パターンも変わってくる。指導現場に行ったあとに原稿を書く予定を入れていたものの、思った以上にエネルギーを使ってしまい、そのまま寝てしまうことだって結構ある。

世の中には様々な理論があるけど、すべてをその通りにできたらみんな苦労はしないわけで、やろうと思ってもできないことってたくさんあるわけで。わかっているけどできないから、みんな苦しいわけで。だったら、それはそれとしてある程度受け止めて、だからとすべてをだらだらしすぎないように生活リズムを自分なりに整えながら、体と心と頭を休ませながら、しっかりと取り組める時間と環境をもっていかないといけない。

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