中野吉之伴フッスバルラボ

全員が大切な役割を果たすプレイができるように。3対3の「フニーニョ」

こんにちは!水曜コラムのゆきのです。

現在、コロナウィルスの影響で、普段通り友達と遊んだり、サッカーの練習や試合をすることができなくなってしまっている子どもたちがたくさんいると思います。早く思い切りサッカーができる環境が戻ってくることを願っています。

さて、昨日(33日)、3のつく日にちなんで…かどうかはわかりませんが、1月に中野が日本で講師をつとめた33のミニゲーム「フニーニョ」についてサカイクでご紹介いただきました。取材してくださった中村さん、ありがとうございます!

ドイツで行われている少年サッカーの試合で、もっとも小さいゲームは5対5。そこから年代を重ねるにつれて7対7、9対9などと発展し、最終的に1111の正規のサッカーになります。ドイツでは少年の全国大会がないため、人数の発展の仕方は地域によってまちまちです。(サカイク本文より)

我が家の子どもたちは11歳の長男が999歳の次男が77のリーグでプレイしています。さすがに長男のリーグでは上手い子しかボールに触れないということは少ないようですが、次男たちのチームでは77のリーグが始まってまだ半年。55のときの感覚が抜けないのか、チームによってはとにかく足の速い子やドリブルで突破できる子にボールを回してチャンスを作るという展開になりがちのように思えます。エースにいいボールを供給できれば勝てる、という感じ。確かにチームとして勝つことはできるかもしれませんが、全員に成長の機会を作るという点からも、またその時点では得点源になれている(ように見える)子どもがその先で伸び悩まないようにするという点からも、活躍の機会が少ない子がいるのは残念ですね。

「サッカーを楽しみ、チームにとって大事な役割を果たせる選手になる可能性がある子が他にもたくさんいる」ことを忘れてはいけない (中野吉之伴20186月のコラムより)のです。

そこで、全員がボールに触る機会を設けるのに適した人数として提唱されたのが3対3

ドイツではハンドボールもとてもさかんなのですが、ハンドボールでもこのフニーニョ形式の練習は行われています。なかには「複数人で得点したチームのほうがより高い点数を得られる」という特別ルールを設けた大会もあるとのこと。1人の選手が合計4点決めればそれは4点のままですが、3人の選手が合計4点取った場合は3×4点=12点として計算されるとのこと。サッカーでも、ハンドボールでも、低年齢の子どもの大会では、体の大きい子や足の速い子が稼ぎ頭として何得点も挙げて勝つという光景をよく目にします。でも、この掛け算の得点システムがあれば、強い子が単独で何得点もするチームよりも、全員で点を取りに行くチームが圧倒的に勝ちやすくなります。ワンマンプレイでは勝てない、自分がシュートを打つだけでなく、仲間にシュートを打たせなくては勝てない。そうした考え方が自然に身につくという点で非常に興味深いですよね。

このハンドボールのエピソードは、「サッカーコーチのコーチ」こと倉本和昌さんと昨秋に視察したときの動画でも紹介されていますので、よろしければそちらもご覧ください。

今週もお読みくださりありがとうございました!次回もよろしくお願いいたします。

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