Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

なりすましアカウントなどによるSNS上の差別的な投稿への対応について「犯罪行為ですので、全国の警察と連携して撲滅していくための対応を取っていきます(村井チェアマン)」~2021年度第7回理事会より(2)~

7月26日、Jリーグの2021年度第7回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。
今回は質疑応答の部分についてお届けしています。

~質疑応答~

2021シーズン 8月以降の「飲水タイム」実施について

Q:飲水タイムについて。年初に導入するかどうかで技術委員会も含めて議論があったと聞きました。国際試合では一定の基準があり、飲水タイムがある試合とない試合もあります。競技性を考えると飲水タイムがあることに慣れてしまうと厳しくなるという意見もあります。夏場は当然だとしても、冬場は本当に必要なのかという意見はなかったのでしょうか?


※原博実副理事長が回答
「いろいろな意見がありました。1番はコロナの感染対策で絶対に広げないという目的で我々はやってきました。もちろん海外の大会では飲水タイムがない場合もありますが、今五輪でも割れているように、日本特有の湿度の問題とかあるので続けようと。両チームとも納得した上、WGT値(※)が高くないときにはやらないという選択肢もあります。実際にやらない試合もありましたしそこは任せています。
コロナ感染対策が一番です。代表では以前は海外でも5人交代もなかったですが、今は五輪もそうですが、脳震盪もこの時期でもありますし取り入れられているので、Jリーグとしては続けていく(方針です)。涼しくなってやらなくていいという場合には、両チーム合意の上でやらなくてもいいと思うのですが、今はやっぱり必要だろうと思います」

※WBGT値:気温、湿度、日射・輻射などの周辺熱環境を総合して計測する暑さ指数。JFA「熱中症対策ガイドライン(PDF)」にて飲水タイムを行う際の基準が定められている。

Q:先日専門家の連絡会議でも質問がありましたが、新規外国籍選手の入国について。現在のステータスとして進んでいるものはありますか?

※画像は2021年6月のもの

※木村専務理事が回答
「今申請が出ているものについては目途が付いています」

Q:各クラブのワクチン接種の状況について、進捗はありましたか?

※仲村氏が回答
「状況については現状変わっていません。引き続きなるべく早くワクチン接種が受けられるようにクラブと協力して調整していきたいと思います」

Q:今回の理事会の議案とは関係ありませんが、今各クラブからネット上の誹謗中傷に関するリリースが出ることが多くあります。私の認識ではクラブのSNSの投稿に対してコロナを揶揄したり、本当にひどいものだと東日本大震災とか原爆であったり、外国籍選手に対する人種差別や誹謗中傷があります。リーグとして動いたりどのくらい認識されていますか?

※村井チェアマンが回答
「本当に許せない卑屈でしかも悪質な事案だと認識しています。こういったネットを使った差別や様々な個人攻撃するようなこと、なりすましと呼ばれる行為については犯罪行為ですので、撲滅していくための対応を取っていきます。全国の警察と連携して、クラブが悪質な犯人を正していくようなアプローチが必要になってくるものです。昨年になりますが、私の方から松本(光弘)警察庁長官をお訪ねて、『Jリーグとしては絶対に許せないので、今後こうした事案があった場合に各都道府県の警察と連携しながら対処していきますので、警察庁としてもご協力をお願いします』と申し上げました。
またご存じの通り、前園真聖さんを使った誹謗中傷を許さない啓発ビデオを作成して、全国のスタジアムで流しています。またコンプライアンス研修等々でクラブとの目線合わせ・共有を行っています。断固たる姿勢で臨んでいきたいと考えています」

(3)へ続く

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