Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「現時点でコスト削減に取り組んでいる状況を切迫感を持って伝えてもらいました(木村正明専務理事)」~2020年度第4回理事会後の記者会見より(1)~

本日、Jリーグの2020年度第4回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。
今回も理事会後の会見を追いながら、その内容について見ていきます。

○村井満Jリーグチェアマン
「前回の臨時理事会が4月15日に開催されました。
臨時理事会を設けたのは、先般も申し上げましたが当初は今週末4月25日にJ3の再開を予定しておりましたので、再開可否の判断という事で(4/15に)入れていました。ですので定例の理事会ではこの間に大きな決議事項があるわけではなく、4つのプロジェクトからの報告もいただきましたが、前回から大きな変更点があるわけではありませんので、今日は個々のプロジェクト担当からの報告は割愛させていただきます。

政府が4月7日に7都府県に緊急事態宣言を発令されてから明日で2週間が経ちます。明日政府の専門家会議から見解が示されますが、23日にNPBとの連絡会議があり、その場で改めて専門家のご意見をいただきますが、今後の段取りについては23日以降アップデートできるものがあれば我々の経営に生かしていきたいと考えています。

ですので今日はご報告申し上げることはありませんが、今日は後ほど木村の方から後ほど報告してもらいますが、個々のクラブが今、現時点では試合が開催されていない中での今後の経営の見通しについて、具体的にどんなことに困っているのかやリーグにどういった要望があるのか、クラブ選出理事がいることもあり、今日はそうしたクラブ側からの経営の視点での目線合わせや意見交換に多く時間を取りました。

また一つ報告があります。
昨日、首相官邸に内閣官房長官をお尋ねして、意見交換させていただく時間を頂戴しました。
目的は、おこがましい話かもしれませんが、Jリーグが国難とも言える新型コロナウイルスに奮闘されている国に対して何か協力できることはないかという点で、ご助言をいただいた、そういう時間とさせていただきました。
まだ具体的に我々に何ができるかという事が明確にあるわけではありませんが、いろいろな角度からスポーツがどうあるべきか、何ができるかという点について、ご指導をいただきました」


○木村正明専務理事
「今日は、今後のクラブにおいて、経営上どのようなリスクが想定されそうか、我々が(新型コロナウイルスの)財務プロジェクトを中心にクラブにヒアリングしている範囲で、まず説明をしました。クラブ理事からは、自クラブの現状を伝えてもらう―実はこの伝えてもらうことが今日の主眼でしたが―想定されるリスクの洗い出しを私どもが示して、それに対して理事から意見をいただく時間をいただきました。

実際には、クラブの収入は主に4つ(スポンサー、チケット、グッズ、スクール)ですが、試合が無いと全部苦しくなります。スクールも試合とは直接関係ありませんが現在どのクラブも止めていますので、現時点でコスト削減に取り組んでいる状況を切迫感を持って伝えてもらいました。

実際には、一番大きい収入はスポンサー収入ですが、試合が行われていなくてもいかにスポンサーに対して貢献するかという意見交換になったんですが、一旦そういった形で各クラブ選出理事の意見を聞きました。我々が気づいていないリスクがあれば知っておきたいと思ったのですが、実際には先ほど申し上げた4つの収入が減っていて、見通しが立たないことへの危機感が強調されて終わった時間でした」

(2)へ続く

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