石井紘人のFootball Referee Journal

無料:ガンバ大阪×オナイウのハンドリングとデンジャラスプレー、ツエーゲン金沢×柏レイソルの清原の幻のゴールとGK中村へのファウル、マンチェスターシティ×トットナム【審判批評コラム】

Jリーグジャッジリプレイ』(DAZN)が公開され、今回は4つのシーンが取り上げられた。

まずは毎回ペナルティーキック時に話題になる興梠のキックフェイントだが、「競技規則的に認められるキックの方法(参照リンク)。キックをする手前の助走中に止まっているだけです。認められないのは、キックする軸足が着いた後の蹴り足のフェイント」(上川徹JFAトップレフェリーグループシニアマネジャー)と説明された。

 

続いて、ガンバ大阪×大分トリニータ戦の25分のゴールだが、オナイウの腕にボールが当たったのでは?という声を受け、映像での検証が行われた。

が、映像を元に「腕ではなく、胸」という結論になった。

「主審も腕にボールがきていないのは見えていた。副審のポジションからはDFがブラインドになっていて見極めが難しい。ガンバ側からアピールもあったので、主審と副審で確認をした上で、主審が見た事象で判断した」(上川氏)。

またオナイウのチャレンジがデンジャラスプレーではという声もあったようだが、「GKとの距離もありますし、足がGKに向いていない」(上川氏)ということで、主審の判定が支持された。

 

この判定に付随し、ツエーゲン金沢×柏レイソル戦の65分。清原とGK中村のフィフティなボールに対する反応からのシュートがゴールラインを割ったかのように見えたが、主審は清原のファウルとした。

しかし、実際は「サッカーで起こりうるノーマルコンタクト」(上川氏)。

「主審は、清原選手が伸ばした足がボールに触れられずに、中村選手を蹴った。その影響で中村選手がファンブルしたとジャッジした。ゴールラインの見極めがあって難しかったとこと。清原選手が両足でジャンプするようなチャレンジをしたこと」から、イエローランプを点滅させ、ファウルとしてしまったようだ。

 

最後に原博実Jリーグ副理事長セレクションということで、UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝のマンチェスターユナイテッド×トットナム戦の90+3分のVAR(ビデオアシスタントレフェリー)でのオフサイド適用が取り上げられた。

原氏は「選手もサポーターも気付いていない。数cmのオフサイドにも介入するのは、100m走の決勝みたいで、サッカー的にどうなのか」と議論を投げかけるが、VAR、オフサイド、どちらの運用も適切にされていることが説明された。

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