石井紘人のFootball Referee Journal

無料:非常に難しい判定の川崎フロンターレ×ヴァンフォーレ甲府の家長へのPKやセレッソ大阪×清水エスパルスのオフサイドを審判委員会が解説【レフェリーブリーフィング後編①】

来週更新予定の隔週コラムレポート『日本サッカー協会(JFA)審判委員会2017 5 JFA レフェリーブリーフィング後編』を全文掲載する。

 

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上川徹JFA審判委員会副委員長「では次です。

J121節ヴィッセル神戸×鹿島アントラーズ77分、アントラーズ鈴木がドリブルでペナルティエリア内に進入し、岩波をかわそうとして倒れる。しかし、ファウルの判定はなし。

シミュレーションという方もいますね。ノーファウルが多いでしょうか。

このシーンですが、(佐藤隆治)レフェリーは非常に良いポジションにいます。最高のポジションです。距離、角度も非常に見やすいです。若干ですが、接触があります。」

 

―イングランドだったら、(選手に)ブーイングですよ。

 

上川「反則とする接触ではありませんが、ちょっとした接触があります。パッと見ると、皆さんのシミュレーションにすべきという声も分かります。ただ、競技規則では、フィジカルコンタクトがある時には、シミュレーションとせずにノーファウルと考える。残念なプレーには思います。倒れるよりは、頑張ってプレーを続けてほしい。

このシーンで良かったのは、カードを出さないにしろ、フェイストゥフェイスで『皆、見ているし、そういったアクションはやめよう』とか(コミュニケーションを佐藤主審がとったこと)、私は『皆、君には期待しているんだから』といった声もかけていました。次です。

参考記事:川崎フロンターレ家長へのヴァンフォーレ甲府リマのチャレンジ「PKは僕の所からは何とも言えない」

これも悩ましいです。レフェリーはPKをとりました。非常に良いポジションです。

甲府の選手は足を出している。レフェリーから見える事象はご理解頂けたでしょうか?

もう一つの映像を見てください。

飛んでますね。飛んだあとに自分で足を残している。これは我々の判断では、シミュレーションとします。この時のコンタクトは普通のプレーの中でのコンタクトではないですよね。自分から足を残してイニシエイトしている。接触の瞬間は、甲府の選手は足をひいている。この角度ではないと分からないです。」

 

―家長だからね。

―レフェリーは、選手の特徴などの情報は持っていない?

 

上川「『だから』という言い方は危険です。本当に良い角度で審判は見ていた。コンタクトも起きていたので、PKという判断も理解できるのですが……

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