石井紘人のFootball Referee Journal

【無料記事/審判紹介コラムvol.5】ルヴァンカップ決勝ガンバ大阪×浦和レッズ佐藤隆治主審のレフェリースタイルは?  

本日135分キックオフとなるJリーグYBCルヴァンカップ決勝、ガンバ大阪×浦和レッズ戦。主審を割り当てられたのは佐藤隆治プロフェッショナルレフェリー(PR:日本サッカー協会と契約するプロの審判員)だ。

FIFAワールドカップ2018ロシア大会アジア最終予選で苦しい戦いを強いられている日本代表内部から、「審判員の笛を吹く基準、特徴や傾向に対応した戦い方をしなければ」という声があがっているようだが(参考記事:【石井紘人の審判批評】W杯『日本vsUAE』で起きた“疑惑の判定“”中東の笛“を斬る)、それはJリーグでも同じ。ということで、佐藤主審とはどのようなレフェリーなのか。

基準としては、神経質に笛を吹くタイプではない。どちらかというとタフな基準でありつつも、“影響度”をしっかりと見極める。不用意な腕はしっかりとる。また、ポラールや心拍数を数値化して、審判として必要な能力をアジアサッカー連盟は数値化しているが、佐藤主審はトップの成績を残している。レフェリーとして必要なフィジカルは兼ね備えている(参考記事:【連載:佐藤隆治取材記】タフに)。

20周年記念試合となった2013J111節の浦和レッズ×鹿島アントラーズ戦の誤審(参考記事:佐藤隆治審判団批評)の影響で、サポーターから色眼鏡で見られがち(参考記事:フィクション葛藤)だが、2015J12nd9節の横浜Fマリノス×浦和レッズ戦や第95回天皇杯準決勝のガンバ大阪×サンフレッチェ広島戦は、テレビ映像で振り返ると妥当なレフェリングを見せている(参考記事:佐藤隆治過去審判批評)。妥当に終わらせている試合も多くあるからこそ、この試合を割り当てられた。一方で、アンラッキーは気になる(参考記事:レフェリ)。ただ、そういった難しい判定を正しく見極めるために、今日の一戦には、トップの副審である相樂亨と名木利幸に加え、ゴールとペナルティーエリア内の見極めをアシストするアディッショナルアシスタントレフェリーとして木村博之と村上伸次も審判団に加わる。六人の目で、佐藤主審の良い部分を引き出して欲しい。佐藤主審にとってもビッグマッチの評価は、後ほどアップされる[どこよりも早い審判批評採点]にて。

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