石井紘人のFootball Referee Journal

無料:DVD審判シリーズ第三弾『トリオ』リリースはいつ?内容は?

DVD審判シリーズ第三弾『トリオ ~セクステットの一日』が現在どのような状況なのか気になられている方々も多いのではないでしょうか?ということで、いつもはテープ起こし等を担当している私たちがインタビュー記事として深堀しました。(編集部)

https://w8sports.stores.jp/items/65993bd43fed3c0bdd602104

 

石井紘人「もう、ほぼほぼ完成しています。審判DVD第二弾『レフェリー』は制作側の要望もあった『ヨコハマフットボール映画祭』のコメンタリー的な要素も入れた番組っぽい作りになったのですが、やはり私は第一弾DVD『審判』のドキュメンタリー的な作品が好きなので、審判DVD第三弾『トリオ』はドキュメントにしました。

ただ、『審判』よりも高画質にしたり、テロップフォローも増やしたいとは思ったので、『レフェリー』同様に追加取材をします。レフェリー用語を全て把握出来ている訳ではありませんから。醍醐味となるボケイロ(コミュニケーションシステム)の音声は、第一弾と同等の音質ですが、よりテロップを多用しています。

他にも、今回編集していて新たな発見だったのが、アディショナルタイムのカウントを凄く大切にしていること。そのトリオであったり、4th含めたカルテット、VARとAVARのセクステットでのやりとりは、しっかりとテロップフォローしたいので、細かい所にもこだわりたいと思っています。来週その取材ですね。」

無料:審判DVD第三弾『トリオ ~セクステット』笠原寛貴プロフェッショナルレフェリーとチョンソンリョン、登里享平、瀬古樹、山村和也、佐野海舟、鈴木優磨とのコミュニケーション

――細かいという部分では『2023Jリーグアウォーズ』の独占インタビュー部分も何度も聞き返していましたよね?

 

「スタッフの皆に話しかけるなオーラ出して何度も見返していましたね(笑)

いま、J1担当レフェリーたちはVAR時代に合わせたジャッジ基準を確立しています。それは皆にもテープ起こしして貰った『サッカーダイジェスト』さんの中村太レフェリーのインタビューでも出てきた「ピース」というワード(参照リンク)。

佐藤隆治Jリーグ統括マネジャーは、ワールドカップで笛を吹くという明確な目標を持ち、そのために必要な事を突き詰めた結果として「ピース」に辿り着いたように私は勝手に思っています。そして、そのピースを集めるためには近い距離と良い角度が必要になる。つまり、フィジカルですよね。

無料:審判DVD第三弾『トリオ ~セクステット』chapter.3 Jリーグレフェリングレビュー佐藤隆治とは?

VAR時代で、ワールドカップにノミネートされた元レフェリーのインストラクターは佐藤さんしかいません。佐藤さんの指導であるピースについて語って貰い、実際に佐藤さんのJリーグでのレフェリングと照らし合わせた映像を作っています。DVDの良さって、そういう所だとも思うので、佐藤さんの永久保存版のレフェリングも収録しています。

そして、Jリーグのレフェリーが現在どのように判定をしているのかが分かると、レフェリーの深みも感じて貰えるとも思います。

戦術同様に、レフェリングも三年に一度くらいトレンドが変わっている気がしています。

ですので、DVD『審判』よりも、コメンタリーがなくても見やすくするために、冒頭をちょっと工夫しました。

その後は、時系列ですね。撮影した試合は19時キックオフだったのですが、16時からカメラを回して。だから、一番大変な作業は、『2023Jリーグアウォーズ』入れると五時間近い映像を120分にまとめることです。

レフェリーやアシスタントレフェリーの方々の入りの柔和な表情から雑談、試合に臨む前のVARとAVARも交えたセクステットでの綿密な打ち合わせはほぼ入れて。

ピッチインスペクションとウォーミングアップは大幅カットして、

試合はアクチュアルプレーイングタイム(APT)を最初は全部入れようと思っていたのですが、たとえばAPT内でも、ディフェンスラインでボールを回している時は、レフェリーの動きはあっても、コミュニケーションシステムは静か。むしろ、APT外、たとえば誰か倒れている時とかは、選手のマネジメントやVARとの交信等で、見応えが出てくる。なので、コミュニケーションシステム稼働時間を全部入れるようなイメージにしました。

そこから試合後の安堵感、トリオでの反省、帰宅時の人間味。そして、『2023Jリーグアウォーズ』の舞台裏と独占インタビュー。

舞台裏では、購入した方々には気付いて欲しい凄く良いシーンがあるので、DVD『審判』同様に何度もみて欲しいです。」

 

――第一弾と第二弾との差別化、要は間の作品的な感じだと思うのですが、JFAさんの『RefereeCAM』との違いは何でしょうか?

 

「『RefereeCAM』滅茶苦茶良いですよね。『シンレポ』も凄く面白いです。番組との大きな違いは、無料か有料かということ。

有料という事は、常に前作以上を目指さないといけないと思っています。今回は、第一弾より綺麗な映像で、第二弾よりも密着出来ました。

カメラマンさんとは、実は別の企画でも一緒にやる予定です。

あとは、レフェリーやアシスタントレフェリーの皆様を取材させて頂いて思うのが、選手やファンサポーターの皆様と同じようにJリーグが好きで、Jリーグという舞台に誇りも持っています。ですから、Jリーグを感じる映像をふんだんに使いたいと私は思っています。

インタビューや舞台裏の表情も良いのですが、Jリーグの舞台での姿をDVDには多く収録して、そこに収録した音声を重ねるという。」

 

――大変だったことはありますか?

 

「我々制作側の大変さではありませんが、制作スタッフの行き違いでシーズン終盤の撮影になってしまったので、JFA様やクラブの皆様にはかなりご迷惑をかけてしまったと思います。

シーズン終盤は、クラブの皆様もセレモニー等でお忙しいですし、JFA様もFIFAレフェリーが海外のアポイントが入るので試合の選定も難しくなります。

なにより終盤戦のシビアな試合でカメラに追われるストレスもあるじゃないですか。

サッカーファミリーとして、終盤戦にカメラを入れるのは避けないといけないですし、そういった意味では本作の見所にもなったかもしれません。ただ、それを狙っていた訳ではなく、本当にご迷惑をおかけしてしまったと感じています。

その分、良い作品にしなければとも考えていますので、もう少し正式なリリースをお待ち頂ければ幸いです。」

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