石井紘人のFootball Referee Journal

【シュクララ審判批評】W杯アジア予選日本×オーストラリア:原口へのハイキック、酒井高徳とユリッチの腕、長谷部が主審に感じた不満  

『スポーツナビ』誌によると、試合後、キャプテンの長谷部誠が「このレフェリ、こういう雰囲気、この会場だったらまあ(笛を)吹くかなと」と審判団への不満をみせた一方で、PKを与えた当事者の原口元気が「あれはPKだったと思うし、僕が止まれなかった。危ないと思って戻ったんですけれど、結果的に……。今日のジャッジ的に並行で横からぶつかってもファールになることが多かったので、なおさら気をつけなければいけなかったと思います」(『スポーツナビ』より)と振り返ったように、PKの判定は妥当だった(参考記事:どこよりも早いシュクララ審判批評採点】W杯アジア予選日本×オーストラリア:原口がとられたPKは妥当)。では、その他のレフェリングはどうだったのか?録画映像と共に振り返りたい。

立ち上がりにいくつかコンタクトがあったが、神経質にとらない。もちろん、1分、足にチャレンジする格好になったユリッチのファウルをとったように、緩い訳ではない。Jリーグの経験あるレフェリーたちと同じ基準である。6分、背負った本田へのボールにプレーできる範囲外からのチャレンジ。7分も同様で、しっかりとボールにプレーできているかを見極めていく。12分の原口のチャージは体にいったため副審がファウルとしたか。13分も森重が引っかけたのをファウルとするなど、基準が示されていく。16分にも足に影響した槙野のファウルをとる。反面、そこまで腕に厳しい訳でもないようだ。

14分のボールアウトは逆だったが、ストレスに感じるミスではない。36分の原口のファウルは、ボールにプレーできる範囲外からのためで基準通りである。40分、香川にかわされた所をあきらかにファウルで止めに行ったマクゴーワンに警告。

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