JFLも大混戦!番記者座談会LIVE(J論)【4/3(木)21時】

宇都宮徹壱ウェブマガジン

ところで「リブランディングって何なん?」 琉球&徳島&清水サポーター座談会<2/3>

ハレーションがなかった清水と徳島のリブランディング

──リブランディングでの成功例というと、やはり2020年の清水エスパルスになるかと思います。今はカターレ富山にいる、左伴繁雄さんが社長だった時代ですよね?

加藤 そうです。プロジェクトは2018年から始まっているので、左伴さんが清水の社長に就任して4年目ですね。

──つまり2年をかけたプロジェクトだったんですね。綿密なリサーチはもちろん、途中経過をサポーターに共有していましたから、時間がかかるのは当然ですよね。

加藤 さっき話したカラーも含めて、クラブのアイデンティティをしっかり引き継ぐことを意識していましたよね。具体的にいえば「地球儀」「SHIMIZU」「SHIZUOKA」。これらを継承した上で、よりオレンジを前面に出していこうと。当時のエンブレムについては「白地が多かったので」という説明がありました(参照)。

池間 リブランディングして、どんな効果がありました?

加藤 視覚的な認知度が上がったことで、クラブはもちろんスポンサーにとっても使い勝手のいいエンブレムになりましたよね。サポーターに対しても途中経過を説明したことで、最初は抵抗感のある人もいましたけれど、それほど混乱なく受け入れられたという印象です。

──徳島ヴォルティスの場合、どういった経緯でリブランディングとなったのでしょうか?

森野 他のクラブのリブランディングを見ている中で、サポーターの間で「そろそろウチも変えてほしいよね」というのはあったんです。今のエンブレムって、横に長いじゃないですか。DAZNの順位表だと、小さくなってしまっているんですよね。グッズ展開にしても、どうにも収まりが悪くて「もっとカッコいいものにしてほしい」という要望はあったと思うんです。

加藤 徳島さんの場合、どういうプロセスでリブランディングが行われたんでしょうか?

森野 まず、事前にアンケートを取ったんですよ。変えてほしいのか、変えてほしくないのか。変えるんだったら、何を残してほしいか。結果として「渦潮」「眉山」「吉野川」「阿波踊り」といった要素はひと通り残ったので、サポーター的には大満足でした。「早くこれで新しいグッズを出してほしいな」っていう感じです。

池間 反対意見みたいなものはなかったんですか?

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