地方Jクラブは「危機の時代」をどう乗り越えるのか?(第2部) 是永大輔(新潟)✕江藤美帆(栃木)✕高島祐亮(鳥取)<2/2>
■サポートクラブに貢献できる最も簡単な方法とは?
──今回のコロナ禍は、クラブ経営にとって危機的な状況であることは言うまでもないですが、われわれメディアの側も試合がない中で何を伝えるべきか、非常に悩みながらの試行錯誤が続いています。皆さん、地元メディアから取材を受けるケースが多いと思うのですが、最近はどんなものが多いですか?
江藤 今の時期は、普段あまり取り上げてもらえない地味なホームタウン活動を、積極的に取り上げていただけるようになりましたね。最近でいうと「居酒屋栃木SCをやります」とかリリースを出すと、かなり食いつきがいいです。平時よりも、ホームタウン活動にやりがいを感じていますね(笑)。
──実にポジティブですね! 鳥取はいかがでしょうか?
高島 鳥取では、選手に向けてZOOM勉強会というのを定期的に開催しているんですが、それを取材させてほしいという依頼はありましたね。本来、ソーシャルだけで留まっていた情報が、メディアに取り上げていただける機会は増えているように感じます。
──それだけメディアがニュースに飢えているという話ですよ。同様のことはファンにも言えて、特にグッズに関してものすごく飢餓感がある印象があります。
是永 実は今日、選手のそれぞれのコンプリートセットを売り出したら、瞬殺でした。確かにグッズに飢えているというのもあるんでしょうけど、ファンやサポーターの間で「何とかしてクラブに貢献したい」という思いの現れのようにも感じますね。
江藤 サポーターの中には「クラブにお金を落としたいから、シーズンパスの返金は寄付します」という声をよくいただくんですね。それ以外にも「何かできることはないですか?」というありがたい問い合わせもいただきます。すぐに思いつくところでは、やっぱりグッズを買っていただくことだと思うんですけど、それ以上に貢献したいという方はけっこういらっしゃるように感じます。ただし、今はそうした受け皿がないのかなと。
──こちらのチャットにも「サポとしてクラブに何かしたいのですが、何をすればいいかわかりません」という書き込みがいくつか見られますね。
江藤 以前、SNSで発信したことがあるんですが、クラブ公式でよくスポンサーさんの商品紹介のツイートをしているんですよ。それをリツイートしていただけるだけで、私たちにとってはむちゃくちゃ貢献していただけていると思います(笑)。
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