宇都宮徹壱ウェブマガジン

ベルギー戦と「ツン誕祭」と大分取材 徹壱の日記2017 11月13日(月)~19日(日)

11月13日(月)晴れ時々雨@ブルージュ

 8時起床。新しい一週間を異国での病み上がり状態で迎える。昨日、早々に床に就いて睡眠時間を十分にとったので、どうやら熱は下がったようだが、腹の具合は相変わらず。とりあえず朝食を摂ってから自室で作業を続ける。体調不良との戦いは続くが、明日のベルギー戦までには可能な限りコンディションを戻しておかなければ。その点、気持ちの上では選手とまったく変わらない。

 11時30分に出発。土曜日に行って休みだった地元の電話会社『オレンジ』のショップに行き、SIMカードがネットにアクセスできない件を解決してもらう。幸い、店員は丁寧に対応してくれて、30分ほどでネットが開通。ほっと一息といいたいところだが、これほど複雑なシステムだとは知らなかった。同じEUでも、フランスはかなりSIMの状況が違うことを理解できたのは、あえて言えば収穫か。昼食はパスタを食べたが、あまり食欲がなく、3割ほど残してしまった。

 ベルギー代表の会見があるので、バスに乗って会場のヤン・ブレイデルスタディオンに向かう。スタジアムまで伸びる道沿いには、かつてこのクラブでプレーしたレジェンドたちの写真が飾られていて、非常に歴史を感じさせる。スタンドの雰囲気は、17年前のユーロ2000で訪れた時と、ほとんど変わっていなかった。セキュリティはゆるゆるで、しばらく周囲を撮影してからメディアルームに向かう。

 ベルギー代表の会見は15時15分からスタート。監督のロベルト・マルティネスはスペイン人だが、やたら英語が早口でリスニングがついていかない。あとで経歴を調べたら、プレーヤーおよび指導者として、長くイングランドやスコットランドやウェールズで活動していたことを知って納得する。その後の前日練習では、ルカクやアザールよりも、アシスタントコーチで元フランス代表のアンリがいることのほうが気になって仕方なかった。周囲のフォトグラファーも「おお、アンリがいるぞ!」と一斉にシャッターを切っていた。

 17時からは日本代表の会見。ハリルホジッチ監督は先のブラジル戦の後半について「メディアの評価が低い」ことに言及していた。今、強調すべきことはそこだろうか? この人を応援する気持ちに変わりはないが、最近の一連のコメントにはちょっとばかり気がかりになる。その後のトレーニングは冒頭15分のみの公開。何とか天候はもってくれたが、ミックスゾーン対応のときに冷たい雨が降った。19時前に撤収。バスで中心街まで向かい、夕食に軽くワンタンメンを食べてB&Bに帰着する。

 その後、選手のコメントを起こし、写真を整理してから、イタリア対スウェーデンの結果を気にしつつも22時30分に仮眠。

九州の3/4の小国ベルギーがFIFAランキング1位になれた理由

(残り 3499文字/全文: 6764文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2 3
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ